文学界に新たな風を吹き込む注目の新人が登場した。第16回〈小説 野性時代 新人賞〉を受賞した木野寿彦氏の『降りる人』が、2025年9月26日にKADOKAWAから発売され、早くも大きな反響を呼んでいる。

本作は、30歳の主人公・宮田が期間工として工場で働く日々を通じて、人間性と秘密に向き合う姿を描いた物語だ。冲方丁氏や森見登美彦氏ら著名な選考委員たちから高い評価を受け、その繊細な描写と緊張感のある展開が絶賛されている。

特筆すべきは、クリープハイプの尾崎世界観氏からの推薦コメントだ。「こういう人の、こういう日々こそを、青春と呼びたい」と述べ、主人公の生き様に深い共感を示している。

さらに、KADOKAWAは本作の魅力を広く伝えるため、著者の木野寿彦氏と選考委員の森見登美彦氏による特別対談を公開。また、第1章の全文試し読みも提供しており、読者は本作の世界観を存分に味わうことができる。

1983年生まれの木野氏は、九州大学文学部卒業後、工場勤務や事務職を経験。その経歴が、主人公の心情描写に深みを与えているのかもしれない。

『降りる人』は、現代社会を生きる人々の孤独や葛藤、そして希望を鮮やかに描き出す一冊となっている。文学ファンはもちろん、人間ドラマに心惹かれる読者にとっても、見逃せない作品となりそうだ。

新人賞受賞作でありながら、すでに多くの書店員からも絶賛の声が上がっているという。今後の文学界を担う大型新人の登場に、期待が高まっている。

出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000017814.000007006.html