パッケージデザインの世界に新たな風を吹き込む快挙が誕生した。株式会社T3デザインが手がけた「果装」が、国際的に権威あるパッケージデザイン賞「Pentawards2025」においてゴールド賞を受賞したのだ。

Pentawardsは2007年に設立された、パッケージデザインに特化した国際的なデザインコンテストだ。毎年60か国以上から2,000点を超える作品が集まり、世界的な専門家によって厳正な審査が行われる。その中で「果装」は、「デザインの品質」と「創造性と革新性」が高く評価され、見事ゴールド賞に輝いた。

「果装」のコンセプトは、果実の個性としての"いびつさ"を受け入れ、独自の形に合わせた紙で包む一点ものパッケージだ。デザイナーの田所睦氏は、「果物の不完全さや不揃いな形を個性の表現として受け入れ、普段ははじかれてしまう果実たちに新たな価値を与えるデザインです」と語る。

このユニークなアプローチは、持続可能性の精神にも通じる。日本各地の農家から集められた不揃いな形の果実を、古い本や雑誌の再利用紙で丁寧に包み、果実ごとに選ばれた鮮やかなタグで遊び心とブランドの統一感を演出している。まるでオーダーメイドの衣服を仕立てるような、温かさと思いやりに満ちたパッケージ体験を生み出しているのだ。

株式会社T3デザインは、パッケージデザインを中心に、ブランディングや販促物のグラフィックデザインなどを手掛ける会社だ。「iFデザインアワード」や「グッドデザイン賞」、「Topawards Asia」など、著名なデザイン賞を多数受賞してきた実績を持つ。

今回の受賞は、T3デザインの創造力と革新性が国際的に認められた証といえるだろう。果実の個性を活かし、環境にも配慮した「果装」の斬新なデザインは、パッケージデザインの新たな可能性を示している。今後も、T3デザインがどのような革新的なデザインを生み出していくのか、業界内外から注目が集まりそうだ。

出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000162637.html