せきしろの自由律俳句 第106回「飲」結果発表


結果発表
第106回 課題: 飲
せきしろの一句
最後の春だと知らずに飲んでいる高円寺
最優秀賞
冷ましながら少し話す
( 和歌山県 中村マコト 52歳)
熱い飲み物に息を吹きかけて冷ます。当然すぐには冷めないから、その間二言三言会話をする。僅かな時間が詠まれている句だが、句から感じる時間は長く感じる。
優秀賞
盃から喉へ移動する月
( 埼玉県 夏巳 34歳)
盃に映った月。盃は口元へと移動して、映っていた月は喉へと移動する。飲み干した盃にはもう月はない。月を飲んだ証拠だ。そして次の月へ。上品で力強い句。
ココアを飲んで冬が完成
( 北海道 しき 36歳)
冬である。何かと寒くなり、冷たくなり、厚着になる。そんな冬の条件が揃ったところでココアを飲む。そして冬が完成する。私はヒートテックを着用すると完成する。
イラスト:飯田研人/撮影:賀地マコト