やんツー個展「浮遊する器官」東京駅直結のBUGで開催決定


AIドローンと投石器の対話が織りなす演劇的新作を披露
株式会社リクルートホールディングスが運営するBUGにて、2026年2月25日よりやんツー個展「浮遊する器官」が開催される。AIやセグウェイなどテクノロジーを用いた作品で、進歩主義や資本主義に批判的まなざしを投げかけてきたアーティストの最新作だ。本展では、AIを搭載したドローンとカタパルト(投石器)が言葉を交わし、その対話に呼応して動作する演劇形式の新作を展示する。
展覧会タイトルに込められた哲学的意味
「浮遊する器官」とは、本来「有機的な身体」を基盤としていた「器官」が、テクノロジーとして外部化され、身体から切り離されたまま再配置され得る状態を指す。哲学者ベルナール・スティグレールの「一般器官学」概念を下敷きにしており、人間とは原初的に欠落を抱えた存在で、技術や道具という義肢によって欠落を埋めることではじめて成立するという考え方を踏まえている。AIやドローンといった現代のテクノロジーは、人間の目や手、脳などの機能を代行し、物理的・空間的制約を超えて作用する。かつて身体に根ざしていた器官が、いまや「浮遊する器官」として社会の中に配置されるようになった現代社会において、技術が有用な道具としてのみならず、監視や管理、さらには暴力的な生死の選別へと結びつく状況を本展では見据える。
天井高7.2メートルの空間で繰り広げられる緊張関係
BUGの天井高を存分に活かし、AIを搭載したドローンとそれを撃墜しようとするカタパルトが対話を重ねる。使用するドローンは、実際に戦地を飛行しているDJI社の「Mavic 3」で、民生用に開発されたドローンが戦場でも使用されるテクノロジーの二面性が会場で立ち現れる。会場内はネットと金網で区切られ、観客は金網越しに両者の対話や緊張関係を鑑賞できる。上演は1時間に1回の予定で、上演外の時間は金網内に入り、展示資料やカタパルトが投てきしたものを間近で見ることが可能だ。最新の軍事技術であるドローンと古代の兵器であるカタパルトが、暴力の記憶や巨大テック企業によって加速する封建的状況、搾取の歴史などをめぐり異なる立場から意見を交わす。
アーティストやんツーとゲストによるトークイベントも
会期中、2月25日19時から「アートにまつわるキャリアトーク」が開催される。やんツー、筒井一隆(BnA Alter Museumアートディレクター)、野瀬綾(BUGキュレーター/プランナー)の3名が登壇し、アーティストやディレクター、キュレーターのキャリアについて語る。また、やんツーが茅ヶ崎のブルワリー「Passific Brewing」とコラボレーションしてつくったオリジナルビール「FRYEING ORGANS」を片手に会場をめぐるツアーも予定されている。併設のBUG Cafeでは展覧会コラボレーションメニュー「ヘーゼルナッツラテ(キーウケーキ風)」680円(税込)を提供する。
展覧会情報
展覧会は2026年4月5日まで開催され、時間は11時から19時まで。火曜休館で入場無料となっている。会場のBUGは東京都千代田区丸の内1-9-2グラントウキョウサウスタワー1階で、JR東京駅八重洲南口から直結のアクセスだ。
出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000171.000030084.html