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AI時代に「感じる力」を問う、東京都写真美術館の新展覧会

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写真・フォトコン
報道発表
田村栄《てのひらのヒナ(孵化3日目)》〈多摩川の鳥〉より 1954-60年 ゼラチン・シルバー・プリント 東京都写真美術館蔵(プレスリリースより)

AI時代における「感触」を問い直す展覧会

東京都写真美術館では、2026年4月2日から6月21日にかけて「TOPコレクション Don't think. Feel.」展を開催します。本展は、同館が収蔵する約39,000点の写真・映像作品から、AI時代における「感触」をテーマに選りすぐられた作品を紹介する展覧会です。「感触」とは狭い意味での触覚だけではなく、「ものに触れて感じること」を指しています。

現代では人工知能(AI)の急速な社会進出によって、これまで人間に特有とされてきたさまざまな技術や能力の優位性が揺らいでいます。こうした時代背景だからこそ、真の人間力について考えることに意義があると考えられます。本展では、文化・芸術に特有の共感覚や、感性的なコミュニケーション、想像力の可能性を考察しています。

ブルース・リーの言葉に着想、5つのテーマで構成

展覧会のタイトルとなる「Don't think. Feel.(考えるな、感じろ。)」は、香港の武術家・俳優・哲学者ブルース・リー(1940-73)の言葉に由来しています。リーは武術について「感じること」の重要性をシンプルに語りました。本展は、この言葉を手掛かりに、短編小説集のように5つの小テーマで構成するオムニバス形式となっています。

第1室「Don't think. Feel.」では、マン・レイやエドワード・ウェストン、恩地孝四郎ら、触覚的な視覚表現を探求した作品を展開します。また、田村栄の〈多摩川の鳥〉(1954-60)や近藤龍夫の〈湖北〉(1957-77)といった戦後日本の知られざる逸品も展示される予定です。

多彩な5つの展示室で「感じること」を探究

第2室「家族写真の歴史民俗学」では、川村邦光氏の著作『家族写真の歴史民俗学』(ミネルヴァ書房、2024年)を展示化します。19世紀から現代までの家族写真を通じて、家族の社会表象について論じられます。

第3室「川内倫子〈Illuminance〉」では、光の「照度」を意味するこのシリーズを中心に、2022年の映像作品《M/E》も紹介されます。第4室「記憶の部屋」では、写真が人々の記憶を刺激するメカニズムを探り、スナップショットや都市風景を展示。第5室「イメージの奥にひそむもの」では、戦前の中山岩太から現代の森村泰昌、吉田志穂まで、想像力に働きかける作品を取り上げます。

触図による体験コーナーとギャラリートーク

本展では、展示作品を触図にした体験コーナーを設置し、見るだけではない、触覚と写真との関係を探る試みが行われます。担当学芸員によるギャラリートークは4月17日、5月15日、5月29日、6月19日の各金曜日に開催される予定です。

また、作品をからだ全体で表現する「ダンス・ウェル」(5月23日)や、耳の聞こえない鑑賞案内人による「手話を交えたQ&Aショー」(6月13日)など、インクルーシブなプログラムも企画されています。

開催概要

会期は2026年4月2日(木)から6月21日(日)までで、東京都写真美術館3階展示室で開催されます。開館時間は10時から18時まで(木・金曜日は20時まで)で、月曜日が休館となります。観覧料は一般700円、学生560円、高校生・65歳以上350円となっています。

出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001006.000038211.html