日本女子大学の学生デザインがエントランスを変える新しい空間誕生


建築デザイン学部の受賞作品を実現
日本女子大学(東京都文京区/学長:篠原聡子)は、2026年2月16日(月)、目白キャンパス内の百年館高層棟エントランスをリニューアルし、同日お披露目会を開催した。本リニューアルは、2024年度に開設した建築デザイン学部の記念事業の一環である。
2025年2月15日(土)に開催された「百年館高層棟エントランス デザインアイデアコンペティション」では、妹島和世特別招聘教授を審査委員長に迎えて審査が実施された。全11作品の応募から「潮流の場~滞留と対流~」が1位に選ばれている。
約1年の試作と検討を重ねた実現プロセス
受賞した学生2名は、妹島特別招聘教授およびアドバイザーとして参画した本学卒業生である山口木材工芸株式会社の山口千絵子代表取締役社長とともに、約1年をかけて試作と検討を重ねながら提案の具体化を進めてきた。
百年館高層棟は、本学の大半の事務部署の執務室や6つの学科の研究室が集約されており、そのエントランスは本学の正面玄関ともいえる重要な空間となっている。
「潮流の場」のデザインコンセプト
「潮流の場~滞留と対流~」とは、留まる人の滞在と動く人の流れが交錯することで生まれる「常に変化し続ける空間」である。水が岩にぶつかり流れを変え、渦や淀みを作るように、このエントランスも人の動きに応じて表情を変える。静と動が柔軟に共存することで、人々が偶発的に出会い、交流し、新たな関係性が生み出される場を目指している。
「座る」と「立つ」の2つの滞在の形を設けるため、身体寸法に合わせ「1人掛けベンチ」「複数人掛けベンチ」「ハイテーブル」の3つの家具がデザイン・設計され、計13点がエントランスに点在させられた。
3つの家具デザインの特徴
1人掛けベンチは待合や作業の場として機能する家具で、一般的な1人用の椅子に比べてゆとりのある形状としており、書物を広げての作業や一時的な荷物置きなど、多様な用途を受け入れられるようにしている。流れる水をイメージしたブルーの座面が特徴である。
複数人掛けベンチは利用者の長期的な滞在を促すデザインで、「くの字」に曲がった平面形状により、内側には賑やかに集う場を、外側には個人的に過ごせる場を生み出している。ハイテーブルは立ったままの作業やカジュアルなミーティングを可能にし、新たなラーニング・コモンズとしても機能する。立位のまま自然に肘をかけられるよう、高さは1000mmに設定されている。
学生ら関係者の期待と評価
受賞学生の苅部珠子さん(家政学部住居学科4年)は「意匠としての希望と、強度など実務的に求められる要件をすり合わせていく経験はこれまでになく、大きな学びとなった」とコメントしている。同じく武富零央さん(家政学部住居学科4年)は「提案が当初のイメージにできる限り近い形で実現できたことが大変うれしい」と述べている。
妹島特別招聘教授は「完成した家具の置かれたエントランス空間を目にして、『滞留』と『対流』という考え方がこの場所にふさわしいものだと改めて実感した」と評価し、山口代表取締役社長も「お二人の素敵なデザインを生かしたまま、このように形にすることができ、大変うれしく思う」とコメントしている。
出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000138.000073471.html