AI時代は「逆境力」が必須スキル、採用難易度は12%


世界24カ国のデータから浮き彫りになった人材需給の実態
総合人材サービスを提供するランスタッド株式会社は、世界24カ国を対象にした「高需要スキル調査2025」を4月9日に公開する。2,200万件超の求人情報と1億6,600万件の職務経歴書、3億8,000万件以上のメタデータを分析した本調査は、グローバルに見た人材の需給動向や競争力の高いスキル分野、人間固有の素養である資質的スキルの重要性を明らかにするものである。
経験豊富な人材の獲得難が深刻化
職種やスキルを問わず、世界的に経験豊富な人材の獲得が困難を極めており、一方で若手へのニーズが低下しているという。これは将来の中堅・シニア層不足を招くリスクが指摘されている。新卒一括採用が機能している日本は若手のポテンシャル採用が維持されており、その点は日本の強みといえる。しかし、スキル需要の伸びが高い新領域では育成が間に合わず、世界の経験者争奪戦に直面する可能性もある。
AI・データ分野の需要は驚異的な伸び
AIおよびオートメーション関連の求人需要は前年比で39.6%という驚異的な伸びを記録した。一方で採用難易度を示す求人欠員率が最も高かった職種は「データサイエンス&アナリティクス」と「マーケティング・コンテンツ・広告」で、ともに8.4%である。特にシニアレベルのデータサイエンティストを求める場合、求人欠員率は16.9%にまで跳ね上がり、激しい採用競争が起きている。
テクニカルスキルより採用困難な「逆境力」
人間固有の思考や行動特性である「15の主要な資質的スキル」について需要動向を分析した結果、「リーダーシップとモチベーション」が昨年7位から首位へ急浮上した。その需要スコアは第2位の「問題解決」の約2倍に達している。特筆すべきは「レジリエンス(逆境力)」を求める職種の欠員率が12.0%と、AI・オートメーションスキルの7.8%を大きく上回ることだ。テクニカルスキル以上に採用が困難な現状が浮き彫りとなった。自身のコミュニケーション能力を強みとする候補者は33%も減少しており、職務経歴書では見えにくい潜在的な資質をいかに可視化し確保できるかが、今後の企業成長の鍵となっている。
リモートワークを巡る企業と人材の意識の乖離
人材側のリモートワークへの志向は年々強まっており、需要は平均で27%増加している。AI&オートメーション人材においては約半数(43.2%)がハイブリッド勤務に従事、または希望しているという。一方で企業側はハイブリッド勤務の提供を絞り込んでおり、マーケティング職のハイブリッド求人は9.7%から1.8%へ激減した。人材が柔軟性を求める一方で、企業は対面またはフルリモートの極端な選択に寄っており、両者の間に意識の乖離が起きている。
出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000366.000004185.html