ケニー・シャーフ&キース・ヘリング「K!K!」山梨で6月開幕


ヘリング没後初となる盟友との二人展が実現
中村キース・ヘリング美術館(山梨県北杜市)では、2026年6月6日から2027年5月16日まで、ケニー・シャーフとキース・ヘリングを紹介する展覧会「ケニー・シャーフ&キース・ヘリング:K!K!」を開催する。同年に生まれ、1978年にニューヨークの美術学校で出会った二人による展覧会は、ヘリング没後では初となる。
1980年代ニューヨークのアートシーンを象徴する二人の関係性
1980年代、ニューヨークのダウンタウンではアートが美術館やギャラリーの枠を越え、街や人と結びついて新しい表現が次々と生まれていた。地下鉄や壁、ストリートといった日常の空間はアーティストたちの実験場となり、資本主義的文化とアンダーグラウンド・カルチャーの境界は急速に揺らいだ。そうしたアートシーンの中心にいたのがシャーフとヘリングである。互いに刺激を与え合いながら周囲のアーティストたちとも協働し、ストリートや音楽、クラブカルチャーと交差する新しい表現を展開していった。本展では、両者の関係性を軸に、彼らが切り拓いたアートシーンと表現の可能性を現在の視点から探る。
共同プロジェクトから知られざるヘリング像に迫る
シャーフ自らが企画に携わる本展では、シャーフの記憶や所蔵資料を紐解きながら、二人の共同プロジェクトや交友関係に注目する。世界唯一のヘリング専門美術館である同館のコレクションを基盤に、作品と併せて写真やオリジナルグッズなどのアーカイブを展示。シャーフとの親密な関係性を通してヘリングを見つめ直すことで、その思想や表現の背景に迫ることができるだろう。
日本ではめったに見られないシャーフの活動を体系的に紹介
ニューヨークからマイアミ、ロサンゼルスと拠点を移しながら現在まで継続して作品を発表するケニー・シャーフは、ストリートアートのレジェンドであり、アメリカの現代美術を代表するアーティストの一人である。日本ではこれまで、その活動が体系的に紹介される機会は多くなかった。本展では、ヘリングと共に活躍した80年代の作品だけでなく、近年のインスタレーションや最新のペインティングをあわせて紹介。約50年にわたる表現の広がりを、鑑賞体験を通して感じることができる。また、シャーフが当館のために制作する最新作を中心とした絵画・彫刻をはじめ、代表的なインスタレーション作品「Cosmic Cavern」による没入的な空間により、豊かな視覚世界を体感できるだろう。
二人の創造的な友情と社会への問題提起
生命力に満ちたモチーフを通じて大衆との対話を試み、社会へメッセージを発信してきた二人の表現は、混迷する現代において、新たな視点と活力をもたらすものとなるだろう。展示では、本邦初上映となるドキュメンタリー映画『Restless - Keith Haring in Brazil』も上映される。ブラジル、バイーア州の漁村に遺されたヘリングの壁画や床画と、シャーフによるその修復プロジェクトを軸に、二人の作家の親密な関係性が描き出される。テクノロジーの発展により人と人との関係性が希薄で曖昧なものになりつつある現代において、彼らの創造的な友情は、情緒に満ちた豊かな営みとしても感じられることになるだろう。
出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000089.000022359.html