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ディアン・スチがマックスマーラ賞第10回受賞、イタリアで6ヶ月レジデンシー

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報道発表
プレスリリースより

インドネシアの女性アーティスト、ディアン・スチが受賞

マックスマーラは、第10回「マックスマーラ・アート・プライズ・フォー・ウィメン」の受賞者として、インドネシア出身のアーティスト、ディアン・スチを発表しました。ジョグジャカルタを拠点に活動するスチは、家庭的な物語と国家権力の交差点に位置する作品を制作しており、シングルマザーとしての日常的な経験をもとに、女性の政治的従属やファシズム、家父長制といったテーマを多様なメディアで表現しています。1985年にインドネシア・ケブメンで生まれたスチは、建築を学んだバックグラウンドから独学でアーティストへと転身し、インスタレーション、絵画、彫刻、映像を横断した表現活動を展開しています。

レジデンシープログラムの内容と展開予定

受賞者のスチには、コレツィオーネ・マラモッティが企画・運営する6か月間にわたるイタリア各地でのレジデンシープログラムが提供されます。プログラムはウンブリア州アッシジから始まり、ローマ、プーリア州レッチェ、そしてフィレンツェへと続きます。各地において宗教文化や工芸技術への理解を深めながら、リサーチと制作を平行して進めていく予定です。その成果は、2027年夏にジャカルタのミュージアムMACANにて個展として発表され、その後同年秋にはイタリア・レッジョ・エミリアのコレツィオーネ・マラモッティにて再展示され、同館に作品が収蔵される予定となっています。

受賞プロジェクトのテーマと背景

今回の受賞プロジェクト「Crafting Spirit: Cultural Dialogues in Heritage and Practice」は、宗教的工芸の伝統と資本主義システムの交差によって生じる影響を、イタリアとインドネシアの比較研究を通じて考察するものです。祈りの対象物や宗教的イメージの制作を通じて、信仰の商業化や搾取といった現代的課題を問い直します。スチはクラフトを「生きたアーカイブ」と捉え、身体的な所作や手仕事の中に宿る信仰やケア、儀礼性の具現化をたどる試みとして位置づけています。その視点は、精神性を宗教的領域に限定することなく、身体に根ざした反復的行為を通じて言語化されない意味の領域へと拡張するものです。

マックスマーラ・アート・プライズの新展開

本賞は2005年にマックスマーラによって設立され、新進および中堅の女性アーティストを対象としたビジュアルアートの賞として先駆的な存在です。第10回となる今回より本賞は地理的な広がりを持つ「トラベリング形式」へと進化し、各回ごとに異なる国を舞台に開催されることになりました。ロンドンのホワイトチャペル・ギャラリーとの長年にわたる協働を経ての新しい展開です。受賞者は、ニューヨークのハイライン・アートのディレクター兼チーフキュレーターであるセシリア・アレマーニの監修のもと、セシリア・アレマーニを委員長とした審査員団によって選出されます。

出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000354.000008758.html