秩父巡礼と午歳総開帳の歴史をたどる企画展が埼玉県立文書館で開催


江戸時代に庶民へ広がった観音信仰の巡礼
埼玉県立文書館では、2026年6月6日(土曜日)から9月6日(日曜日)まで、企画展「札所巡りの旅―秩父巡礼と午歳総開帳―」を開催する。観音霊場を巡る巡礼は、観音信仰の流行や旅に出やすい環境が整備されたことなどを背景として、江戸時代には庶民層へ広がり、大いに賑わいを見せた。
埼玉県域に存在する数々の観音霊場の中でも、江戸時代に多くの人々が訪れた霊場が秩父札所(秩父札所34観音霊場)である。秩父札所は、西国三十三観音、坂東三十三観音と合わせて「日本百観音」を構成する霊場で、関所を越えずに巡ることができるため、江戸の人びとにも親しまれた。
12年に1度の午歳総開帳に合わせた特別企画
2026年は12年に1度、午歳に行われる秩父札所の総開帳の年に当たる。本展では、総開帳の期間(3月18日(水曜日)~11月30日(月曜日))に合わせ、主に県立文書館の収蔵資料を用いて、秩父札所と巡礼の歴史をたどるものである。会場は県立文書館(さいたま市浦和区高砂4-3-18)で、開館時間は午前9時から午後5時まで、観覧料は無料。毎週月曜日、国民の祝日(8月11日(火曜日))、館内整理日(6月30日(火曜日)、7月31日(金曜日))は休館。
秩父札所成立から明治以降の復興までを展示
展示は、プロローグから始まる。観音信仰と札所巡りについて紹介し、古来から観音菩薩が篤い信仰を集めてきたことを説明する。第1章では秩父札所と巡礼の成立を取り上げ、文暦元年(1234)の開創伝説から長享2年(1488)の札所番付の現存まで、その歴史を辿る。秩父巡礼の成立には、秩父地方の有力な領主であった丹党武士団や、熊野三山の修験者らが関わっていたと考えられている。
第2章では秩父巡礼の変遷と繁栄を展示する。当初33か所であった巡礼は、16世紀に34か所へと拡大。江戸時代には江戸町民による巡礼が増加し、秩父札所は大いに繁栄した。第3章では巡礼の道と人びとに焦点を当て、江戸時代の人びとが記した「道中記」や旅費の帳簿を通じて、当時の巡礼の様子を紹介する。エピローグでは、明治時代の廃仏毀釈による衰退から、昭和時代の鉄道発達と札所寺院の努力による復興、そして現在の観光資源としての位置づけを説明する。
展示会の詳細情報
会期は2026年6月6日(土曜日)から9月6日(日曜日)までで、主催は県立文書館。秩父市教育委員会、小鹿野町教育委員会、皆野町教育委員会、横瀬町教育委員会が後援予定である。交通案内として、JR浦和駅西口下車徒歩15分、JR中浦和駅下車徒歩18分でアクセス可能。お問い合わせは教育局文書館古文書担当(電話:048-865-0112、E-mail:p6501123@pref.saitama.lg.jp)まで。
出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000950.000104306.html