ベネッセハウスが須田悦弘と杉本博司のアート空間を新展開


2026年春、直島の美術館が新たな表情に
ベネッセハウスでは2026年春にかけて、アートと建築、自然が響き合う体験の創出を目指して、須田悦弘と杉本博司による空間リニューアルや新たな作品設置が行われた。直島の象徴的な施設における両アーティストの新展開は、訪問者に予期しない感動をもたらす。
須田悦弘が公衆電話の痕跡から新作を創出
ベネッセハウス ミュージアムでは、須田悦弘による新作《バラ 公衆電話跡》のインスタレーションが設置された。携帯電話の普及とともに館内から撤去された公衆電話台のあった空間から想を得た作品である。精緻に彫られた花や草を思いがけない場所に配置する須田のインスタレーションは、作品と建築の関係や時の流れ、時代の変化に関する問いを誘発する。同時に「雑草」シリーズに直島で制作された新作が加わるほか、隣接するカフェ空間には瀬戸内地域を代表する食材であるレモンとオリーブのイラストが新たに展示されている。
杉本博司ギャラリーが幾何学と色彩で空間を革新
杉本博司ギャラリー 時の回廊では、扁額「聞鳥庵」が飾られた部屋を中心に、杉本博司と榊田倫之率いる新素材研究所によるデザインリニューアルが実施された。モンドリアンの幾何学的抽象と、仏教における大宇宙を表す〇△□を参照した色彩豊かなカーペットが敷き詰められた。中央には10メートルもの長さの天板を両端の脚のみで支える構造のテーブルが設置され、屋外のガラスの茶室への橋掛かりを想起させる。16枚の屋久杉を組み合わせた天板にはあえて傷や赤身が多い部分が選ばれ、鍵状に継ぎ、斜めに配置することでデザインに動きが与えられている。
コロナ禍の印画紙から生まれた「書」シリーズ
壁面には、コロナ禍に期限切れになった印画紙を活用すべく生まれた定着液による「書」のシリーズ「Brush Impression」から、漢数字を描いた4点が新たに加わった。これらの作品はテクノロジーと素材との新しい関係性を示唆している。杉本博司ギャラリー 時の回廊の進化形を象徴する展示となっている。
出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000006.000169258.html