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佐藤正午の幻の初期作品集、万年筆で綴った青年時代の短編10編

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報道発表
プレスリリースより

万年筆から始まった作家人生

小説家は万年筆で小説を書くもの――。そう夢見た青年がいました。モンブランのマスターピース(現在のマスターシュテュック)で原稿用紙の枡目を埋めることを目指していた彼は、パイロットの万年筆でコクヨの400字詰原稿用紙に小説を書きました。規定枚数250枚以内を大幅に超える約700枚に及ぶ新人賞応募作「女は箒に跨って飛ぶ」(後に「永遠の1/2」に改題)は、見事に第7回すばる文学賞を受賞。その青年こそが、現在の作家・佐藤正午です。新人賞受賞後、親しくしていたスナックのママからモンブランのマスターシュテュックを誕生日プレゼントに贈られた彼は、ブルーブラックのインクで原稿用紙の枡目を埋め続けました。

入手困難な幻の短編作品が復刻

2026年6月10日(水)、光文社文庫から『万年筆の時代 佐藤正午復刻短編集』が発売されます。今では入手困難な、デビュー後10年間の初期作品のみを集めた待望の一冊です。本作には、テレクラ通いをする27歳の男が人妻と出会う「スペインの雨」や、プロとして初めて原稿料を貰って書いた「青い傘」、刊行当初「競作ポルノ短編集」というサブタイトルが付された共著『十七粒の媚薬』への寄稿作「震える女」など、9つの短編とおまけの1編を収録しています。

万年筆から始まった物語

佐藤正午は1955年長崎県生まれで、1983年『永遠の1/2』で第7回すばる文学賞を受賞してデビュー。その後、2015年『鳩の撃退法』で第6回山田風太郎賞、2017年『月の満ち欠け』で第157回直木賞、2025年『熟柿』で第20回中央公論文芸賞を受賞し、本屋大賞では第2位に輝いています。ワープロの時代を経て、今ではiMacとMacBookで物語を紡ぐようになりましたが、ペン立てに差された6本のモンブランのマスターシュテュックが、彼の創作活動を今も静かに見守り続けています。

出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002404.000021468.html