離島での実測調査で判明。洞窟内で唯一つながった楽天モバイル


実地検証連載がスタート。種子島で4回線を同時計測
株式会社ALL CONNECTが運営するメディア「オールコネクトマガジン」の監修を務める荒木孝博は、通信実地検証連載「WiFi片手に、日本をめぐる。〜令和の伊能忠敬プロジェクト〜」を開始した。
第1回として、鹿児島県・種子島の離島環境でStarlink(衛星)・楽天モバイル・WiMAX(2機種)の計4回線を、同一地点・同一時刻で同時計測している。市街地・海岸・JAXAロケット展示前・岬・洞窟など6スポットの「現場の数字」を取得した。
公式エリアマップやメーカー公称値ではわからない「実際に何Mbps出るのか」を、専門家が自らの足で測り公開する取り組みであり、第1回の結果は「離島の洞窟内で最後まで通信を維持したのは楽天モバイル1回線のみ」という、事前予想を覆すものとなった。
通信は不透明な部分が多すぎる
各キャリアやサービスは「人口カバー率99%超」「空が見えればどこでもつながる」など多種多様な案内をしている。しかし同じ場所・同じ時刻に複数の通信端末を並べたら、実際はどうなるのか、「圏内」表示の場所で本当に実用的な速度が出るのか、離島・洞窟・展望台など「ふつう測らない場所」では何が起きるのか、人が多く集まる場所では通信は本当に落ちないのか、といった「現場の正直な数字」は意外なほどネット上に存在しない。
本連載は、旅行・通信の両業界を実務で横断してきた荒木孝博が、自らの足で全国を巡り、第三者的な立場で実測データを公開することを目的としている。
離島での検証結果。楽天モバイルが全スポットで健闘
WiMAX系は離島の屋外では基本的に圏外だった。市街地の鉄砲館でこそNC03が11.62Mbpsを記録したものの、海岸・岬・展望台では2機種ともほぼ全滅している。これは機器の優劣ではなく「都市部の人口密集地に最適化されたサービス特性」であり、本土・市街地での補助回線としては依然有効と評価できる。
一方、最も評価を改めるべきだったのが楽天モバイルである。市街地(鉄砲館)では5G接続で252.30Mbpsを記録し、Starlinkに迫る速度を叩き出した。市街地を離れた竹崎漁港観望台でもLTEで91.05Mbpsと高速を維持し、空が遮られStarlinkもWiMAXも全滅した千座の岩屋(海食洞)内で、4回線中ただ一つ通信を維持し2.16Mbpsを記録した。
注目すべきは、6スポットすべてで「圏外ゼロ」を記録したのは楽天モバイルだけだったという点である。「離島だから楽天は圏外」というかつてのイメージは、もはや通用しない。エリア拡大の積み重ねが、離島の通信環境を確実に塗り替えつつあり、「移動しながら使う回線」の第一候補として十分に戦えることが、現場の数字で裏づけられた。
Starlinkと用途別の使い分け方針
Starlinkは海岸・岬・JAXAロケット前など屋外で、最大287.78Mbpsを安定記録している。一方で、アンテナがかさばる点と、衛星と直接通信する仕組み上「空が見える屋外でしか使えない(屋内不可)」点が制約となり、キャンプ・取材・ワーケーション・災害対策など「開けた場所に腰を据えて使う」用途が現実的である。
第1回時点の暫定版では、移動中・歩き回るときは楽天モバイル、宿や拠点でじっくり仕事するときはStarlink、本土・市街地での補助回線はWiMAXという使い分けが示唆されている。今後、人が多く集まる都市部での検証を通じて、この指針の有効性が検証される予定である。
出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000226.000070245.html