曲げ木彫刻が問いかける公共性 サイトウユウヤ個展がNYで開催


ニューヨークでの初個展「Ground Rules」をGOCA by Gardeで開催
インテリアデザイン、コンサルティング、コーディネーションのトータルサービスをグローバルに展開する株式会社GARDEは、GARDEが手掛けるアートギャラリーGOCA by Gardeにて、現代アーティスト サイトウユウヤの個展「Ground Rules」を2026年7月2日(木)から7月25日(土)まで開催する。ニューヨーク・ブルックリンを拠点に活動するサイトウは、家具製作で培われた「曲げ木」の技法を独自に発展させ、建築・彫刻・デザインの領域を横断する作品を制作してきた。
スケートランプと公園をテーマにした二つのシリーズを展示
本展では、スケートボードのランプを彫刻として捉え直した代表シリーズ「flow-chitecture」と、都市における公共空間をテーマにした新作彫刻シリーズ「Park-Scape(公園の風景)」を一堂に展示する。サイトウは公園やスケートランプといった都市に存在する公共空間を起点に、「開かれた公共とは何か」「自由とは何か」という現代社会における普遍的なテーマを問いかけている。
「flow-chitecture」に込められた造形言語の意味
サイトウは長年にわたり、スケートボードのランプを単なる遊具ではなく都市を象徴する彫刻のモチーフとして探究してきた。ランプはスケートボード競技用設備やストリートカルチャーの一部として捉えられることが多く、その造形が作品の主題として扱われることはほとんどなかった。一方、アメリカではランプは人々が自ら制作し、地域で共有しながら公共空間の一部として育まれてきた文化的背景を持っている。サイトウはそうした水平的で開かれた構造に着目し、高層建築のように権威や力を象徴する垂直性とは対照的に、人々が流れ(Flow)を共有する建築(Architecture)という考え方から、独自の造形言語「flow-chitecture」を生み出した。
都市の記憶を可視化する制作手法
作品制作には、家具製作に用いられる「曲げ木」の技法を応用している。木材が持つ柔らかな曲線を生かしながら、都市で撮影した風景や街中に残された色彩・痕跡を作品へ取り込むことで、都市に蓄積された無数の人々の記憶や時間を可視化している。本展で初公開となる「Park-Scape(公園の風景)」は、公園という公共空間をテーマにした彫刻作品だ。ベンチや滑り台など、公園に存在する設備の形態を一つの構造へと組み合わせながら、本来備わっている「座る」「滑る」といった用途をあえて失わせることで、「使うための道具」ではなく「自由に解釈できる余白」としての公共空間を提示する。
管理された公共空間のあり方を問い直す
現代の公園は、用途ごとにゾーニングされ、設置された設備によって人々の行動までもが設計されている。サイトウはそうした管理された公共空間のあり方を問い直し、建築と彫刻のあいだに立つ作品を通して、身体や行動を縛らない新たな公共性や自由の可能性を提示する。展覧会は2026年7月2日(木)~7月25日(土)、住所はGOCA by Garde 515 W 23rd St, New York, NY 10011。入場料は無料である。
出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000030.000099560.html