せきしろの自由律俳句 第64回「返事」結果発表
第64回 課題:返事
せきしろの一句
最優秀賞
田んぼひとつ挟んで大声で
(大阪府 フルカワ 30歳)
優秀賞
首だけふって針穴を見つめる
(千葉県 飯田 多寿子 69歳)
体育館に響く成長の声
(東京都 しまけん 41歳)
佳作
新しい封筒を買いに行く
(滋賀県 にんじん 15歳)
欠席の返事を出す
(神奈川県 老人生 64歳)
「行けたら行く」が来て詰める席
(神奈川県 哲ロマ 42歳)
口に詰め込むクロワッサンで返事を延期
(東京都 汐海 岬 50歳)
曇り空の日に宇宙と交信中
(滋賀県 QK 15歳)
説教中に空虚な塊を投げつける
(神奈川県 もぐ 18歳)
笑い声が聞こえるのは聞いてくれたから
(滋賀県 かまいたち 15歳)
はぐらかすように夏風
(大阪府 まちこまち 17歳)
父だけが喋っている食卓
(福島県 きりんのき 20歳)
孤独なラリーは10日目だ
(静岡県 チャラ 24歳)
調べたての敬語で返信する
(東京都 シンザン 26歳)
スウィートメモリーズが流れる餃子屋の隅で
(北海道 甘田朋世 27歳)
五十音にない発音で返す
(岐阜県 次元 30歳)
もう寝たことにする
(新潟県 胡桃 31歳)
呼び鈴に卒業生代表並みの声で
(兵庫県 山口波子 32歳)
彼女の方は会釈すらない
(東京都 おち葉 33歳)
爪が乾くまでは君の返事を待とう
(広島県 清音 41歳)
見えない厨房から声
(京都府 NCハマー 45歳)
後部座席から不機嫌そうに返事する
(岐阜県 場外 51歳)
棺のなかには返事
(千葉県 千葉信子 91歳)
刈り上げますかと聞かれている
(長崎県 毎日ハッピー 45歳)
1970年北海道生まれ。俳人、コラムニスト。芥川賞作家でお笑いタレントの又吉直樹との共著『カキフライが無いなら来なかった』『まさかジープで来るとは』『蕎麦湯が来ない』のほか、『たとえる技術』などの著書がある。
イラスト:飯田研人/撮影:賀地マコト
自由律俳句は、定型(五七五)ではない俳句です。定型ではありませんが、どこかリズム(律)のある句を募集します。句読点は使わず、俳句らしい味わいを意識して、心にしみるような情景、共感できるような情景を切り取ってください。俳句のもとは俳諧ですから、滑稽味があってかまいません。しかし、笑いだけではなく、しみじみ、ペーソス、人間くさいといった句を期待しています。
- 応募規定
- 定型(五七五)でない自由律の俳句。
面白コピーの募集ではなく、定型ではない無季俳句。
- 応募上のご注意
- ・ペンネームを使わない方は、応募フォームのペンネームの欄に本名をお書きください。
・応募フォームの「年齢」の欄は必ずお書きください。
・応募点数に制限はありませんが、1応募につき1作品とします。
- 応募規定
- 作品は未発表作品とし、採用作品の著作権は公募ガイド社に帰属。
応募者に弊社から公募に関する情報をお知らせする場合があります。
- 賞
- 最優秀賞1点=Amazonギフト券5000円
優秀賞2点=Amazonギフト券2000円
佳作10点=記念品
- 公募ポイント
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応募者全員=5pt追加
【最優秀賞】 さらに50pt追加
【優秀賞】 さらに30pt追加
【佳作】 さらに10pt追加
※応募者全員ポイントの付与は各回ひとり1回までです。
※ポイント付与は結果発表の時期に行われます。
- 募集中のお題
- 第66回「明日」
応募期間 ~7月20日
第67回「石」
応募期間 7月25日~8月20日
- 発表
- 第66回 2022年9月15日 WEB上
第67回 2022年10月15日 WEB上