

嘉賀レキ
あなたとよむ短歌 vol.68 テーマ詠「卵料理」結果発表
- 柴田葵のコメント

砂山を作って棒を立て、それを順に崩していく「棒倒し」の遊びがありますね。ふたりでひとつの天津飯を注文し、丸く盛られたご飯を分けて食べている様子を、子どもの頃の遊びになぞらえた一首です。きっと他のメニューも注文して分けあっているのでしょう。 「うれしい」「おいしい」などの感情語は入っていませんが、ふたりの親密さや、あたたかな天津飯が想像できませんか? 棒倒し遊びの楽しさ、幼いころの気を許した感じが、町中華のワンシーンにぴったりとマッチしています。「交互に掬う」というところからも、自然と息の合った様子が伺えます。
このコンテストの結果発表
