せきしろの自由律俳句 第55回「食事」結果発表
第55回 課題:食事
せきしろの一句
最優秀賞
オムライスふたつで狭くなった机
(長崎県 あさり 23歳)
優秀賞
祖父の分までコハダを頼む
(北海道 黒木樹依 16歳)
箸で麻婆豆腐を食う
(福島県 きりんのき 19歳)
佳作
先にきたライスと共に待つ
(東京都 原田宗平 36歳)
遅れてきた白米
(岡山県 白とり貝 31歳)
ほうれん草あるからセーフ
(新潟県 胡桃 30歳)
お好みでと渡された酢が空
(東京都 春 30歳)
茶漬け食う朝は少し寒い
(京都府 細流草馬 32歳)
酒交わす網に焦げた肉
(京都府 NCハマー 45歳)
よく噛めば舌に滲む命
(宮崎県 せふねん 17歳)
別皿に盛られていく緑色
(兵庫県 金戸環希 19歳)
口内炎を避けるときの舌の動き
(大阪府 反時計 21歳)
ニンニク刻むのその速度なんだ
(兵庫県 蛭田絵里香 22歳)
ドーナツ食べる猫背
(東京都 ツウヤ 32歳)
部活帰りが全員替え玉
(北海道 エリンギ 34歳)
2時間煮込んで5分で食べる
(埼玉県 大佐代理 34歳)
一番上の人にタレか塩か決めてもらう
(東京都 しまこう 34歳)
沈んだレンゲを箸で救う
(秋田県 紀野珍 46歳)
お前は醤油さしに向いてない
(東京都 天野ボンド 46歳)
1人でも手を合わせている
(和歌山県 中村まふゆ 48歳)
頑固を前にただ食う
(東京都 ビールおかわり 49歳)
彼女を怒らせた塩のひとふり
(岐阜県 場外 50歳)
いつも迷っていつも盛りそば
(埼玉県 明日原夏斗 64歳)
遠足の弁当を家で食べている
(長崎県 毎日ハッピ― 45歳)
箸で混ぜる黄昏時
(山口県 宇多村順一 72歳)
1970年北海道生まれ。俳人、コラムニスト。芥川賞作家でお笑いタレントの又吉直樹との共著『カキフライが無いなら来なかった』『まさかジープで来るとは』『蕎麦湯が来ない』のほか、『たとえる技術』などの著書がある。
イラスト:飯田研人/撮影:賀地マコト
自由律俳句は、定型(五七五)ではない俳句です。定型ではありませんが、どこかリズム(律)のある句を募集します。句読点は使わず、俳句らしい味わいを意識して、心にしみるような情景、共感できるような情景を切り取ってください。俳句のもとは俳諧ですから、滑稽味があってかまいません。しかし、笑いだけではなく、しみじみ、ペーソス、人間くさいといった句を期待しています。
- 応募規定
- 定型(五七五)でない自由律の俳句。
面白コピーの募集ではなく、定型ではない無季俳句。
- 応募上のご注意
- ・ペンネームを使わない方は、応募フォームのペンネームの欄に本名をお書きください。
・応募フォームの「年齢」の欄は必ずお書きください。
・応募点数に制限はありませんが、1応募につき1作品とします。
- 応募規定
- 作品は未発表作品とし、採用作品の著作権は公募ガイド社に帰属。
応募者に弊社から公募に関する情報をお知らせする場合があります。
- 賞
- 最優秀賞1点=5000円(商品券)
優秀賞2点=2000円(商品券)
佳作10点=記念品
- 公募ポイント
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応募者全員=5pt追加
【最優秀賞】 さらに50pt追加
【優秀賞】 さらに30pt追加
【佳作】 さらに10pt追加
※応募者全員ポイントの付与は各回ひとり1回までです。
※ポイント付与は結果発表の時期に行われます。
- 募集中のお題
- 第57回「悲しい」
応募期間 9月25日~10月20日
第58回「木」
応募期間 10月25日~11月20日
- 発表
- 第57回 12月9日 WEB上
第58回 2022年1月9日 WEB上