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第8回 いかなごのくぎ煮文学賞

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作文・エッセイ

vol.1 第8回 いかなごのくぎ煮文学賞

なぜこの公募をご紹介するのかと問われれば、私が兵庫出身だから(笑

いかなごのくぎ煮は、私の生まれ故郷である播磨灘から大阪湾あたりまで、瀬戸内東部の郷土料理で春の風物詩とでもいうべき存在なのです。

だいたい2月後半から3月前半が解禁日なので、この時期になると、実家の母が自分で作ったくぎ煮をタッパーに入れて、大量に送ってくれます。

つい先日、今年分が送られてきたのですが、「体調が悪うて、ようけ(=たくさんは)作れんかったわ。不漁で高いしな。」と言いつつ、とりあえず3㎏だけ煮たらしいです(一度に作る量は10kgがスタンダード。ご近所や親類縁者に配るのが習わし)。

ところがここ最近、いかなごの不漁が続いていて、以前は1kg=1,000円ぐらいだったものが、今年は3,000円以上もするらしい。

子供の頃は、おやつやご飯のお供として、今ではお酒のあてとして、ずっと親しんできたくぎ煮が、近い将来食べられなくなってしまうのでしょうか。

水産資源保護の観点からこの公募が注目されてしまうというのは、嬉しくはないですね。

それにしても、いかなごのくぎ煮を文学賞にしてしまうとは。

兵庫県民って素敵。

 

<公募情報>

いかなごのくぎ煮文学賞

https://www.koubo.co.jp/contest/senryu/senryu/059558.html