公募/コンテスト/コンペ情報なら「Koubo」

語尾の大切さ

タグ
作文・エッセイ
公募ママ
語尾の大切さ

公募歴2年半にして入選回数100以上。驚異の入選確率を誇る塩田友美子さんには、どんな秘密があるのだろう。読めば自分も入選できる!?

皆さんは、文章の語尾をどうされていますか?

ですます調? なのだ調? 口調と同じ?

というのも、このコーナーを読んでくれた友人たちからの反響を受けたのだ。

「語尾のせいで、ゆみこらしさが出てなくて、寂しいんだけど」

と。

他にも、「論文っぽい」「この文体だと笑いどころがあってもわかりにくい」という指摘をもらった。

確かに、自分の文を読み返してみると、かたい!

比べること自体失礼だが、コピーライターのダイゴロさんの連載は、なんとも軽快である。最後の、グイッという決まり文句も、リズミカル。

私のはまるで、先生に提出して単位をもらうための文体だ。

そんなとき教師になった友人が

「徐々にゆみこらしさが出てくるんじゃない? どんな漫画家も最初と最終回の絵は全然違うよね」という言葉をくれた。

救いの神の言葉である。

初回だもんね、と心は落ち着いたが、ならば友人たちが言う私らしさってなに?

という課題にぶつかる。

この年齢になって、自分探しをするとは思いもしなかった。

実際、私の話し言葉は、自分で言うのもなんだが、もっと明るく柔らかい。

そして崩れている。訛りがあり、さらに度重なる引っ越しでいろんな方言が混ざっている。

今回、このように人目に触れる文章を書いて気づいたが、読者の方々はもちろん私を知らない人が大半なのである。

気を付けないと、自分で思っているニュアンスとは別の印象を与えてしまうようだ。

これは公募に投稿するときも同じことで、どんな人が読み、どのような雰囲気が求められているのか、を考える必要があるだろう。

文体を間違えると、内容以前に選考でもったいない思いをする可能性がある。

今回のタイトルは「気ままに公募ママ」

これは、公募に親しみを持ってもらい、読んでくださった人が、気軽に公募に挑戦できるように、という願いを込めて考えた。

それなのに、とっつきにくい文章を書いたら、逆効果ではないか。

そういうわけで、次回からはもう少し柔らかい語尾を心がけるようにしようっと。