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カキダシフォトコン 第3回「帰り道のできごと」結果発表

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カキダシフォトコン
結果発表

「140字の物語」でおなじみの神田澪が出すお題にそって写真を募集するという、
小説×写真の新感覚フォトコン!

お題は小説の書き出し一行目。一文から物語を自分なりに考え、その物語を予感させるような一枚を撮影してください。

神田澪が
写真からインスピレーションを受け、
140字の小説を紡いでくれる!


■選考委員/神田澪

140字の"超短編"小説制作者。作家・作詞家。著書は「真夜中のウラノメトリア」「最後は会ってさよならをしよう」「私達は、月が綺麗だねと囁き合うことさえできない」など。

結果発表
ー お 題 ー
帰り道のできごと

最優秀賞

「二人の話」
「好きな人となら、公園で喋ってるだけで最高に楽しいんだって」友達は言った。川をのんびり泳ぐ鴨を、羨ましそうに眺めながら。
「え、最高は言い過ぎじゃない?」私の問いに友達も頷いた。 「遊園地の方が楽しいよね」恋に恋をしていた頃。日が暮れるまでくだらない話をして、それが最高に楽しかった。

神田澪 書き下ろし作品

photo by H,Koizumi

■撮影時、想像した STORY /京の鴨川辺り、昼下がりの日常風景。二人の学生、恋話なのか? 進学、進路の話なのか?川風に吹かれながら話し込む姿。仲の良い二人の帰り道のできごと。

パッと一目見た瞬間、川の流れる音や人の話し声が自然に聞こえてくるようでした。二人はどんな話をしているのか?きっと見た人それぞれが全く違う想像をするでしょう。そこが素敵な点だと感じました。

優秀賞

「夕焼けは寂しさの色」
綺麗な夕焼けを見ると、母に見せたかったなあと思う。
嬉しい出来事があると、母に話したかったなあと思う。
母が旅立った後の世界では、すべての幸せが少し切ない。泣き出しそうな私を、懐かしい声が「大丈夫、大丈夫」と励ました。母は今もそばにいる。母の優しい声は、いつも私の心から聞こえてくる。

神田澪 書き下ろし作品

photo by mATtsukoubo

■撮影時、想像した STORY /母を見送って半年かぁ。車椅子でも良いから一緒に見たかったな。あれ? 母はいつも私の中にいるんじゃなかったっけ。そうだよね、この夕焼けも二人で一緒にね。

母はいつも私の中にいるんじゃなかったっけ、と後から気づくというのが可愛くていいですね。きっと今も二人で色んな景色を眺めているはず。


「夏の先へ」
青春が過ぎれば朱夏が来る。
この頃、私も白髪混じりの髪が似合うようになってきた。
いずれ朱夏も終わり、白秋の中に身を置くことになる。季節は規則正しく過ぎ、人生に帰り道はない。 けれどそれほど寂しくないのは、風に靡くススキや大きく実ったイガグリが、心和ませるものだと知っているからだろう。

神田澪 書き下ろし作品

photo by aiko

■撮影時、想像した STORY /最高気温35度、8月の暑い日。ギラギラの太陽とセミの鳴き声の下駅から実家までの道を久しぶりに歩いて帰る。栗の木は、早くもイガグリが秋の準備を始めている。人知れず次の季節の準備をする栗の木を見て定年が見えてきた自分の人生と重ねて見えた。もうすぐ夏が終わり秋が来る。

青春が注目されがちですが、その後に続く人生にもきっと素敵なことがたくさん起こるはず。実りある秋になりますように。

佳作

photo by 佐藤ひみつ

■撮影時、想像した STORY /何か話しかけてくるのでは?と思いました。

真ん中を通ると何かが起きる気がしますね。

photo by 瑠璃羽

■撮影時、想像した STORY /祭囃子が聴こえる。職場の帰りに近くの公園で屋台が出ていた。ふと見ると、ヒーローのお面をかぶった少年が「久しぶり」と私を手招きした。そのお面と服装には見覚えがあった。幼い私と一緒に写った写真がアルバムに貼られ、母曰く「小児がんで亡くなった従兄弟」だった。

「私」はその後手招きに応じたのでしょうか。

photo by nnk

■撮影時、想像した STORY /帰り道、隣のホーム。見たことのない列車。飛び乗りたくなった。彼方へ連れてって。

「飛び乗りたくなった」がワクワクするからなのか、現実から逃げたいからなのか想像が膨らみます。

photo by フォートMARU

■撮影時、想像した STORY /仕事帰りにいつもの公園にちょいと寄り道。今年もジニアが満開だ。でも、おかしい。何がおかしいって、その大きさたるや、僕の身長を超えて3メートルにも伸びている。一体、どうしたっていうんだ…

写真の角度が良いですね。儚いイメージのある花も、自分より大きいとなると独特の威圧感がありそうです。

photo by リルラ

■撮影時、想像した STORY /小学生の時、塾の帰りに地下歩道に入る時、入口でいつもドキドキした。中で誰か喧嘩をしていたら?宇宙人に遭遇したら?タイムトンネルだったら……?ある日、昼間にその場所へ行くと、壁のモザイクに反射して階段が虹色に輝いていた。まるで、異世界に転生した勇者を誘うかのように……。

この先に大冒険が待っていそうです。

photo by 一途彩士

■撮影時、想像した STORY /空を見ると何かを形どったような雲があった。願いを叶えてくれるランプの魔神が空に現れて、煙だけを残して消えたような。もう少し早く見上げれば私の願いも叶ったかな

誰かの願いの残痕が、今もこっそり空に浮かんでいるかもしれませんね。

photo by 今宮エマ

■撮影時、想像した STORY /脇道に人知れずそこにいる。ひっそりと。何だか私みたい。ここは、桜の花びらだけの特別な憩いの場なのかな。

もし花びらに生まれ変わったら、人前に出るのは緊張するから、私もここで静かに休みたいです。
ー 総 評 ー

今回のテーマは「帰り道のできごと」。夕日に照らされた空、歩道などノスタルジーを感じる作品が多く集まりました。大人になってからは帰り道であまりよそ見をしなくなりましたが、そういえば子どもの頃は「あの道の先には何があるだろう」「あの猫はどこに行くのだろう」と想像を膨らませたことを思い出しました。




応募要項
お 題

■第4回
「何年経ってもずっと」

お題の書き出し一行からインスピレーションを受けた写真を応募してください。思い出の場所や未来の景色などを自由に想像して1枚におさめてください。被写体の有無は問いません。

締 切

■第4回 10/5~10/31

■第5回 11/5~11/30

応募方法

WEBまたはTwitterで応募。

※WEBの場合
● 写真
● どんなストーリーを想像して撮ったか(140文字以内)
以上、二つをセットで応募してください。

※Twitterの場合
● 公募ガイド公式アカウント「@kouboguide」をフォローしてください。
● ハッシュタグ「#カキダシフォトコン」「#何年経ってもずっと」をつけ、画像をツイートしてください。また、そのツイートにリプライするかたちで「どんなストーリーを想像して撮ったか」を投稿してください。

応募条件

・応募は撮影者本人に限ります。複数名での応募は不可です。
・過度に画像加工した作品(実在のものを消したり、ないものを描いたり過度に色を変えたもの)は失格とします。トリミング、自然な濃度や色味の調整などはこれに該当しません。
・人物が写り込んでいるものは、個人を特定できないものに限ります。
・作品は未発表オリジナル作品とし、採用作品の著作権は公募ガイド社に帰属。 応募者に弊社から公募に関する情報をお知らせする場合があります。

発表

■第4回
 11/15 Koubo上で発表します。

■第5回
 12/15 Koubo上で発表します。

最優秀賞(1点)
=神田澪が小説化、Amazonギフト券3000円分
優秀賞(2点)
=神田澪が小説化、Amazonギフト券1000円分
佳作(7点)
=記念品

応募先

WEB応募は上記「お題」のところに記載の「応募はこちら」から応募してください。
Twitterはご自分のアカウントからつぶやいてください。
※応募は1回につき1点とし、何点でも応募可。