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中村航選 プロットだけ大賞 第2回 入選 下剋上のルールブック

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作文・エッセイ
プロットだけ大賞
結果発表

-第2回-
結果発表

お題ログライン

夫のモラハラで家出した主人公が、誰にも居場所を告げずゼロから人生をやり直すことで自分を知り、本当の人生を歩み出す話。


入 選

「下剋上のルールブック」
右近の橘(著)

4.3★★★★
カテゴリ モラハラ ヒューマンドラマ 仕事 離婚 小説

舞台・世界観

このはは、司法浪人の夫・洋行を支えるため、家事にパートにと日夜奔走していた。しかし、洋行からは高卒である事で馬鹿にされ続け、傷ついた彼女は洋行を見返すため、自らも司法試験を受ける事を決意する。

登場人物

三枝このは(24)
女性。松雪不動産で事務のパートをしながら、司法浪人の洋行を献身的に支えてきた。 だが、洋行からは高卒である事をイジられ続け、遂に我慢の限界に達してしまう。 旧姓は碇。

「学歴で証明できる能力なんて、高校まで勉強が得意だったかどうかくらいじゃない。それだけを後生大事に、棺桶に入るまで自慢し続けるわけ!?」

三枝洋行(27)
男性。このはの夫。 名門大学の法科大学院を卒業したが、司法試験には三連敗中。 現在、地方の弁護士事務所でパラリーガルをしている。

「ま、高学歴の俺でも難しいのに、高卒のこのはに分かるわけないか!」

松雪雫(69)
女性。松雪不動産の社長。 大学への進学を希望しながらも、父親の急逝で断念した過去がある。 司法試験に合格する事を条件に、このはに空き物件と必要資金を提供する。

「それなら、あなたが司法試験に合格しちゃえば?」

ストーリー

第1章

このはの夫、洋行は司法浪人中。パラリーガルとして勤務してはいるが、地方の法律事務所での収入は多くなく、このはがパートをして家計を支えている。しかしながら、洋行は高卒のこのはを見下していた。

第2章

度重なる洋行からの学歴イジリに、このはは家を飛び出し、勤務先の社長・雫に物件を紹介してくれるよう頼み込む。驚いたことに、雫はこのはに対して、司法試験合格を条件に、物件の無償貸与と資金援助を提案する。

第3章

このはは提案を受け入れ、猛勉強の末に予備試験に合格。本試験の会場で洋行と再会するも、高卒が司法試験に受かるはずはないと馬鹿にされてしまう。しかしながら、このはは司法試験に合格していた。

第4章

このはは洋行に合格報告をし、ある提案をする。それは、結婚契約書の作成だった。人が共に生きる為に法律がある、自分達もルールを作ってやり直せばいい、というこのは。洋行は彼女に謝罪し、提案を受け入れる。