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140字の小説家神田澪の書き下ろし小説が読める! カキダシフォトコン 第9回「言わないでいる方が楽だった」結果発表

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写真・動画・映像
カキダシフォトコン
結果発表
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「140字の物語」でおなじみの神田澪が出すお題にそって写真を募集するという、
小説×写真の新感覚フォトコン!

お題は小説の書き出し一行目。一文から物語を自分なりに考え、その物語を予感させるような一枚を撮影してください。

神田澪が
写真からインスピレーションを受け、
140字の小説を紡いでくれる!


■選考委員/神田澪

140字の"超短編"小説制作者。作家・作詞家。著書は「真夜中のウラノメトリア」「最後は会ってさよならをしよう」「私達は、月が綺麗だねと囁き合うことさえできない」など。

結果発表
ー お 題 ー
言わないでいる方が楽だった

最優秀賞

photo by 岬

STORY /二人きりの放課後。この好きを吐き出せたらどんなにいいだろう。この愛を友情と割り切れていたらどんなにいいだろう。そうして秘め続けた想い。今にも破裂しそうだったけど、この関係が壊れるくらいなら、言わないでいる方がずっと楽だった。

足元だけが見える情報の絞られた角度だからこそ、見た人の想像が広がりますね。「楽でいる」ことを選んだ主人公がどうなったか、この先の未来をのぞいてみたくなります。

優秀賞

photo by チビコマ

STORY /「美味しい?」料理を作った彼が聞く。いつもは「美味しい」と料理の感想を誤魔化す。言わない方がお互い楽かもしれない。が、私はこれからも一緒にいたいから意を決して言葉にする。「あのねー!」

「あのねー!」という元気な一言が、これから明かされる悲しい本音の始まり、というのがいいですね。



photo by あんず

STORY /部活の先輩に告白して振られてしまった女の子を想像して撮りました。振られて先輩への想いは自分だけだったと気付かされるくらいなら、何も知らずに先輩の行動ひとつひとつにキュンキュンしている方が楽だった。そんな失恋をした女の子の写真です。

薄暗い部屋の中、ほんのり明るい画面に相手を気遣う言葉がいくつも並んでいるのが切ないです。

佳作

STORY /また来るよ。なんてもう会えないのに、言ってしまった自責の念。心に棘が刺さったようでいつまでも抜けない。今、そんな私を空から見守ってくれているのかな。

気にしないでよ、という懐かしい声が聞こえてきそうな澄んだ空ですね。

STORY /「あそこに千切れた雲があるよね。あれは千切れたわけじゃないんだ。君といっしょになりたくて、手をつなぎたくって。だから僕は地上に降りてきたんだ…」「いいえ、あれは千切れた雲よ。私たちはもとは同じだったの。あなたがそれを忘れていたのなら、こうして地上に来たのは間違いだったわ」

千切れた雲の話題が出なかったら、二人は地上で幸せに暮らせたのでしょうか。

STORY /ここが核シェルターだと、誰も知らない。食料も水も備蓄されている。除染装置もついている。しかし、ここへ避難できるのは、市民千人に一人の割合で、その選抜基準は誰も知らない。いや公表されない。その時まで・・・

もし自分だけがこの場所の秘密を知っていたら、駅に来るたびにどんなことを思うのだろう……と想像が膨らみます。

STORY /僕の家は弁当屋。父にメニューを増やそうよと僕が言った。珍しく、それいいな!と僕の案に乗った父。メニューが増えた。けど、忙しくなり旅行が減った。休みが減ったらしい。。父の本音、それいいな!なんて言わないでいる方が楽だった。と思っていたら、、

お客さんから「メニュー増えたんだね!」と指摘されて「子どもの提案でね……」と照れた顔を見せる店主の様子が目に浮かぶようです。

STORY /雨も降ってないのに、破れ傘さして君はどこへ行く?

何か声をかけたい気もしますが、結局何も言わずに大丈夫かしらと目で追ってしまいそうです。

STORY /犬が飼いたい。親に頼んで憧れの犬との生活が始まった。でも毎日散歩が必要だし、遊び相手もしないと駄目。自分の時間が少なくなり、こんなことなら飼いたいと言わなければ良かったと思った。でも天国へ見送った今は、掛け替えのない幸せな時間をくれてありがとう、飼いたいと言って良かったと思う。

何も言わなかったからこそ、きっと犬は飼い主との幸せ思い出だけを抱えて天国に旅立って行ったのでしょう。

STORY /いつもトイレの電気をつけっぱなしにして同棲中の彼女から怒られていた。珍しく彼女がつけっぱなしだったから、ふざけながら指摘してみたら…。次の日彼女は出て行った。

主人公の立場から見ると「なんて理不尽な!」と思えるかもしれません。けれど同棲している人からは意外とよく聞く話だったり……。
ー 総 評 ー

今回のお題は「言わないでいる方が楽だった」でした。抽象的ながらシチュエーションが限定されそうなお題ですので、取り組むのが難しかった反面、それぞれの応募者のカラーがよく出ていたように思います。「言わないでいる」のがいいことなのか悪いことなのか……。それぞれの写真とストーリーを鑑賞しながら、ぜひ想像してみてください。



第8回「君のつく嘘が好きだった」結果発表はこちら




応募要項
お 題

■第10回
「きっとまた巡りあう」

お題の書き出し一行からインスピレーションを受けた写真を応募してください。文章から想像した風景や一文から始まりそうなストーリーを想起させる場所やものなどを自由に想像して1枚におさめてください。被写体の有無は問いません。

締 切

■第10回 4/5~4/30

応募方法

WEBまたはTwitterで応募。

※WEBの場合
● 写真
● どんなストーリーを想像して撮ったか(140文字以内)
以上、二つをセットで応募してください。

※Twitterの場合
● 公募ガイド公式アカウント「@kouboguide」をフォローしてください。
● ハッシュタグ「#カキダシフォトコン」「#きっとまた巡りあう」をつけ、画像をツイートしてください。また、そのツイートにリプライするかたちで「どんなストーリーを想像して撮ったか」を投稿してください。

応募条件

・応募は撮影者本人に限ります。複数名での応募は不可です。
・過度に画像加工した作品(実在のものを消したり、ないものを描いたり過度に色を変えたもの)は失格とします。トリミング、自然な濃度や色味の調整などはこれに該当しません。
・人物が写り込んでいるものは、個人を特定できないものに限ります。
・作品は未発表オリジナル作品とし、採用作品の著作権は公募ガイド社に帰属。 応募者に弊社から公募に関する情報をお知らせする場合があります。

発表

■第10回
 5/15 Koubo上で発表します。

最優秀賞(1点)
=神田澪が小説化、Amazonギフト券3000円分
優秀賞(2点)
=神田澪が小説化、Amazonギフト券1000円分
佳作(7点)
=記念品

応募先

WEB応募は上記「お題」のところに記載の「応募はこちら」から応募してください。
Twitterはご自分のアカウントからつぶやいてください。
※応募は1回につき1点とし、何点でも応募可。