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中村航選 プロットだけ大賞 第4回 大賞 シューティングスター

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プロットだけ大賞
結果発表

-第4回-
結果発表

お題ログライン

彼氏の言動に深く傷ついた主人公が、自分の殻を破ってアイドルになり、元彼を見返そうとする話。


大 賞

「シューティングスター」
栗太郎(著)

5.0★★★★★
カテゴリ SF アイドル 小説

舞台・世界観

成人までの死亡率が高く、誰もがスペアとしてクローンを持っている未来社会。クローンのままでは人権がないが、オリジナルが死亡するとクローンがなり代わることが当たり前に受け入れられている。

登場人物

ミア(17)
女性。オリジナル美亜のクローン。美亜の死によって彼女として生きることになる。美亜の両親をはじめ周囲が受け入れる中、恋人だけに拒絶された。

「たとえ一瞬の光であっても、自分自身として輝いてみせる。誰かのスペアとしてではなく、愛されたい」

タダシ(18)
男性。オリジナル美亜の恋人だった。社会制度として理解しているが、気持ちではミアの存在を受け入れることが出来ない。そのことで自分が異端であると悩んでいる。

「法的にはそうであっても、君は僕の美亜じゃない」

土谷(22)
男性。山家があるプロデューサー。美亜をアイドルにすることを断念した過去があり、ミアを使ってリベンジを目論む。駒としか思っていなかったミアに心奪われてしまう。

「お前は代役、まがいもの。そう思っていたんだがな」

ストーリー

第1章

オリジナル美亜の死によって、ミアは、新たな人生を得た。美亜の人生は常にバックアップされており、入れ替わりに支障はない。両親も友人もミアを受け入れる。しかしながら、恋人のタダシは冷たく拒絶する。

第2章

タダシとは別れたが、ミアは不自由のない生活を送っていた。多くのクローンがスペアとして生かされ、臓器を提供し死んでいくのに対し、「なり代わった」ことは幸運だ。しかしながら、ミアの心は満たされない。

第3章

美亜はかつて、アイドル候補生だったが、タダシの反対で夢を断念した。ミアはタダシを見返すためアイドルを目指す。驚いたことに、ミアのデビューは、クローンの権利をめぐって社会が二分する騒ぎとなる。

第4章

ミアのデビューコンサートには殺害予告が届けられる。だがミアは舞台に立つことを決意する。タダシを見返すためではなく、自分自身の夢の為に。土谷が見守る中で、幕が上がる。


中村先生からの一言コメント

 大賞に選ばせてもらったのは「シューティングスター」。個人がクローンを所有(?)している未来社会を舞台にしたプロットだ。
 きっかけが「恋人を見返す」ということであったとしても、アイドルを目指す理由というものは、「有名になりたい」「輝きたい」「愛されたい」「自分の存在を認めてほしい」といったあたりが本筋なのではないかと思う。少し乱暴かもしれないが、これらの欲求を一言で言うなら「存在したい」ということだ。「もっと存在したい」と言い換えても良いだろう。 「もっと存在したい」という欲求を叶えていく物語を創るのなら、……【つづきは本誌で】
※中村先生の大賞選評全文は
2024年夏号にて掲載中です


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