祝・ノーベル文学賞受賞! 韓国文学の魅力に触れよう
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毎年、ノーベル文学賞に注目しているみなさん! 2024年は韓国の作家ハン・ガンさんが受賞しましたね。
知っているようで意外と知らない「ノーベル文学賞」。どんな賞なのか、そして今年の受賞者ハン・ガンさんの作品や韓国文学について解説する、フレッシュな記事がこちら。神保町のおしゃれな韓国書店や、韓国語・韓国文学に関するコンテストもご紹介します。
そもそも「ノーベル文学賞」って?
ノーベル賞は、ダイナマイトを開発したスウェーデンの発明家、アルフレッド・ノーベルの遺言に基づいてつくられた賞です。1901年から運営され、現在では物理学、化学、生理学・医学、文学、平和、経済学の6つの分野について、大きく貢献した人物を表彰しています。
日本国内の大きな文学賞といえば「芥川賞」や「直木賞」ですが、これらの賞は作品に贈られるもの。ノーベル文学賞は、文学者や著者自身に贈られる賞です。当然ですが、候補になるだけでもすごいこと。日本からは村上春樹さんがたびたび候補になっており、毎年「受賞なるか?」と話題になっています。
対象者の国や地域は不問であるため、作品が母国語だけでなく、複数の外国語に翻訳され、多くの国で手に取れることも受賞条件のひとつです。作者が活動する国だけでなく、世界規模で影響を与えているかどうかが問われます。たとえば、村上春樹さんの作品は40以上の言語で翻訳されているそうです。
ハン・ガンさんはアジア人女性初の受賞者
ノーベル文学賞の受賞には、欧米の文学者に比べ、アジアの文学者はどうしても言語的・文化的な壁がありました。歴代受賞者を見ると、初期は英語、フランス語、ドイツ語などの文学者が並びます。
アジア人の初の受賞者は、1968年の川端康成が最初です。その次が1994年の大江健三郎。以降、中国からの受賞者が誕生し、また、複数の国にルーツを持つ文学者も多く受賞するようになりました。
ハン・ガンさんのノーベル文学賞受賞は、韓国人として初。また、アジア人女性としても初めてです。ほぼすべての歴史ある賞がそうであるように、ノーベル文学賞の歴史も男性の受賞者が中心でした。2000年代以降に女性の受賞者が登場し、今回ついにハン・ガンさんが受賞に至ったことを考えると、時代が大きく前進していることがわかります。
ちなみにノーベル文学賞の受賞者には、賞金1100万クローナ(約1億5000万円)とメダル、賞状が贈られるそうです。さすがはノーベル賞!