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自主制作本のトレンドが変化!?コミケ出展者の半数が少部数印刷を選択、利益よりもこだわりを重視する新時代へ

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報道発表

印刷技術の進歩により、個人でも手軽に本が作れる時代となった昨今、自主制作本(同人誌)の制作トレンドに大きな変化が訪れている。有限会社ニシダ印刷製本が実施した全国300名への調査によると、特に注目すべき傾向が浮かび上がった。

調査結果によれば、自主制作本のジャンルでは「漫画本、絵本」が109票を獲得し首位となった。続いて「写真集、画集」が70票、「小説、エッセイ、旅行記」が53票と続いている。これらの作品の制作目的は、従来イメージの強かったコミックマーケットなどの即売会への出展だけでなく、個人やグループの思い出作りや出版社への売り込みなど、多岐にわたることが判明した。

特筆すべきは、コミケや文学フリマに出展する制作者の印刷部数だ。従来のイメージとは異なり、半数以上が50部以下の少部数印刷を選択している。この背景には、デジタル時代における本づくりの意識変化があるとみられる。

印刷業者選びの基準においても興味深い結果が出ている。最重視するポイントとして「コスト、費用」が90票で首位となったものの、「要望に答えてくれるかどうか」も88票と僅差で続いた。この結果は、利益追求よりも作品のクオリティやこだわりを重視する制作者が増加していることを示している。

利用される印刷サービスでは「しまうま出版」が64票で首位となり、「冊子製本キング」「グラフィック」が同率で62票を獲得し続いている。これら上位サービスに共通するのは、少部数印刷への対応と、制作者の細かな要望に応える柔軟性だ。

デジタルプラットフォームの普及により、作品発表の場は多様化している。そんな中で敢えて「本」という形態を選ぶクリエイターたちの意識は、量産による収益確保から、こだわりの作品を本当に届けたい人へ届けるという方向へとシフトしているようだ。

出典:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000151956.html