資生堂ギャラリーが、新進アーティストを応援する公募プログラム「shiseido art egg」の第18回展を開催する。2025年3月5日から6月29日までの期間、大東忍、すずえり、平田尚也の3名による個展が順次行われる。

「shiseido art egg」は、2006年にスタートした公募プログラムで、これまでに51名（組）のアーティストが個展を開催し、その後も活躍の場を広げている。今回は291件の応募の中から選ばれた3名が、独自の視点で現代社会を見つめ、新しい価値観や美意識を表現する。

第1期展（3月5日〜4月6日）では、大東忍が過疎地や住宅地を歩き、「盆踊り」を踊ることで風景の中に残る人々の営みを探求する。木炭画と映像を組み合わせ、モノクロの空間に風景の物語を描く。

第2期展（4月16日〜5月18日）では、すずえりがピアノや自作の電子回路を用いたインスタレーションを展開。Wi-FiやGPSの開発に貢献したとされるハリウッド女優ヘディ・ラマーの生涯に焦点を当て、通信と社会の関わりを考察する。

第3期展（5月28日〜6月29日）では、平田尚也がデジタル時代における身体性やアイデンティティを探求。VRSNSで使用されるアバターを通じて、「身体という表面に宿る魂の在りか」を考察する。

展覧会終了後には、新しい価値の創造を最も感じさせたアーティストに「shiseido art egg賞」が授与される。審査には建築家の永山祐子氏、美学者の星野太氏、美術家の村山悟郎氏が参加する。

入場は無料。また、各個展開始後にはアーティスト本人による解説動画が資生堂ギャラリーのウェブサイトで公開される予定だ。新しい表現に触れる貴重な機会となりそうだ。

出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002773.000005794.html