衝撃 芥川賞の記念品「懐中時計」がメルカリに出品される⁉︎
権威ある芥川賞の正賞である「懐中時計」がメルカリに出品される……。そんな珍事件が発生しました。
出品したのは他でもない、芥川賞受賞者の小説家、モブ・ノリオ氏。賞品の転売は可能なのか、買う人はいるのか、本記事では情報をまとめました。あなたも芥川賞の懐中時計を手に入れられるかもしれません!
※掲載している情報は過去のものの場合があります。
メルカリで出品された「芥川賞正賞」
最大手フリマサイトのメルカリ。使ったことがある人も多いかもしれません。誰でも持ち物を出品できて、誰でも買うことができ、匿名配送もできる点が人気を呼びました。今や、生活のインフラともなりつつあるフリマサイトですが、いろいろとトラブルも多いようです。
たとえば、ブランド品は偽物の出品が横行しているという話もあります。品物が届いてからわざと文句をつけて、支払いを拒否するようなトラブルも。そのため、メルカリではさまざまな利用ルールを設けているほか、出品を禁止している品物も多数あります。
芥川賞の正賞は懐中時計ですが、懐中時計というジャンル自体はメルカリでも売買可能です。
出品したのは誰?
芥川賞の正賞である懐中時計は、日本を代表する時計メーカーのセイコーと、銀座の老舗デパート和光が手がけた唯一無二のもの。もちろん、受賞者しか手に入れられない貴重な品です。
今回その懐中時計を出品したのは、小説家のモブ・ノリオ氏。2004年に執筆した小説『介護入門』が第98回文學界新人賞を受賞し、その後、同作品が第131回芥川賞を受賞しました。
ヒップホップな文体で介護というテーマを取り上げた、型破りで斬新な作品は大きな話題になりました。そのモブ・ノリオ氏が、芥川賞受賞時に授与された懐中時計をメルカリに出品したのです。
なぜ懐中時計を売ろうとしたのか?
芥川賞受賞者の証ともいえる懐中時計をメルカリに出品した理由は、モブ・ノリオ氏自身がブログで語っています。
【自分のペースで、働きながら執筆を続けられるように】という意図で出品しました。
(引用:モブ・ノリオ ブログ ~Ministry Of Brainwash~2025年1月24日)
「それにしても、芥川賞の時計を、こんな感じで出品しても、ええんや? 自由なんや?」という衝撃。
これまでの20年間で、一秒たりとも、本当の意味で、自分の所有物だとは感じたことのなかったこの芥川賞正賞の時計が、メルカリへの出品によって、やっとはじめて、電子情報化を経た手続きによって出品されることで、自分の所有物になったのかも、という気がしています。
(引用:モブ・ノリオ ブログ ~Ministry Of Brainwash~ 2025年1月28日)
決して洒落や冗談で出品したわけではない、とのこと。出品額は2024年1月29日時点で8,440,000円です。
賞品や記念品を出品してもいいもの?
公募で入選すると、賞品や記念品が授与されることがあります。その品物自体がメルカリでの出品禁止物に当てはまらず、自分自身の所有物であれば、基本的にはメルカリで出品しても問題なさそうです。他のフリマサイトでも同様です。
ただし、コンテストによっては「当選の権利・賞品の第三者への転売・譲渡は固く禁止」など明記している場合もあります。主催者側からすると、混乱まねく可能性もあり、積極的な推奨はできないでしょう。芥川賞についてはどうなのでしょうか。あまりに規模も額も大きく、前例もないケースですね。
モブ・ノリオ氏の懐中時計は落札されるのか。どんな人が購入するのか。この事件はモブ・ノリオ氏の新作に影響を及ぼすのか。今後の動向が気になります。