「推し」とSNSの闇!?伊藤朱里の新作小説集が読者の心を揺さぶる
SNSと「推し」文化が当たり前となった現代社会。その光と影を鋭く描き出す注目の小説集が登場した。KADOKAWAから2025年1月31日に発売される予定の伊藤朱里著『※個人の感想です』は、現代人の心の機微を繊細に描写し、読者の共感を呼ぶ4編の物語を収録している。
デビュー10周年を迎える伊藤朱里は、『きみはだれかのどうでもいい人』で『ダ・ヴィンチ』の「今月の絶対にはずさない!プラチナ本」に選ばれるなど、その鋭い観察眼と描写力で注目を集めている作家だ。本作では、SNSやインフルエンサー文化に潜む複雑な人間模様を、4つの異なる視点から描き出している。
収録作品の一つ「not for me(is myself)」では、フィットネス系YouTuberが熱狂的なファンに直面する様子が描かれる。また、「純粋に疑問なんだけど」では、インフルエンサーの書籍化を担当することになった編集者の戸惑いが綴られる。さらに「「なんで怒らないんですか?」」では、職場での世代間ギャップが浮き彫りにされ、「人の整形にとやかく言う奴ら」ではSNS上での元アイドルへの批判が描かれる。
著者の伊藤は本作について「バカにしながらも離れられないものがある方、理解できないものをバカにできる距離まで必死で逃げている方、そもそもそんな気持ちを知りたくもない方へ」とコメントしている。SNSと現代社会の関係性について、読者と共に考えを深めたいという思いが込められているようだ。
本作の発売を記念して、第1話「not for me(is myself)」が期間限定で全文公開されている。2025年5月7日17時59分までKADOKAWAの公式noteで読むことができるので、興味を持った方はぜひチェックしてみてはいかがだろうか。
SNSが私たちの生活に深く浸透した今だからこそ、その影響力と危うさを考えさせられる一冊となっている。現代社会を生きる全ての人に、新たな視点と気づきを与えてくれるだろう。
出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000016277.000007006.html