ALS患者に希望を!ワイヤレス植込型BMIで3.5億円調達、JiMEDが革新的医療機器開発へ前進


医療技術の進歩が著しい現代、新たな希望の光が差し込んできた。株式会社JiMED(ジーメド)が、ワイヤレス植込型BMI(ブレイン・マシン・インターフェース)システム医療機器の開発に向けて、シリーズAラウンドで3億5000万円の資金調達に成功したのだ。
JiMEDは、大阪大学発の医療機器ベンチャーとして2020年3月に設立された。その名は「Japan Implantable Medical Devices」の頭文字から来ており、日本から世界へ革新的な植込型医療機器を展開する意気込みが感じられる。
今回の資金調達には、慶應イノベーション・イニシアティブ(KII)、京都大学イノベーションキャピタル、グリーンコアが参加。これにより、JiMEDの累計資金調達額は約8億5000万円に達した。さらに、NEDOの「ディープテック・スタートアップに対する実用化研究開発・量産化実証支援事業」にも採択され、最大2億6,500万円の助成を受ける予定だ。
JiMEDが開発中のワイヤレス植込型BMIシステムは、重度の神経疾患や外傷により身体を動かせず、意思伝達もできない「閉じ込め状態」の患者に光明をもたらす可能性を秘めている。全世界で年間400万人以上が新たにこの状態に陥るとされる中、有効な治療法がない現状に一石を投じる革新的な技術だ。
この技術により、患者は自立的なコミュニケーションや活動を取り戻せる可能性がある。それは単に医療の進歩にとどまらず、患者とその家族のQOL(生活の質)向上、さらには社会参画の機会創出にもつながる画期的な取り組みと言える。
JiMEDは2025年にALS患者向けの企業治験を予定しており、今回の資金調達とNEDO採択を追い風に、その準備を加速させる。同時に、製品改良に向けた国内外のパートナー企業との連携や事業基盤の構築も進めていく方針だ。
医療技術の進歩は、時に想像を超える速さで私たちの生活を変える。JiMEDの挑戦が実を結べば、「閉じ込め状態」という言葉自体が過去のものとなる日が来るかもしれない。医療の未来を切り拓く、その一歩を私たちは今、目の当たりにしているのだ。
出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000155219.html