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震災の記憶を紡ぐ青春小説『願わくば海の底で』が話題沸騰!全国の中高生から感動の声続々

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報道発表
『願わくば海の底で』 額賀澪 東京創元社(プレスリリースより)

東北の高校を舞台に、2011年の震災を描いた青春小説『願わくば海の底で』が、全国の中高生や学校関係者から絶賛の声を集めている。実力派作家・額賀澪の最新作として2月19日に発売されたこの作品は、震災の記憶を丁寧に紡ぎながら、人間の複雑な感情を鮮やかに描き出している。

物語は、大切なものを失くしてしまう悪癖を持つ青年・菅原晋也を中心に展開する。東北のある高校で起こるささやかな謎を通じて、彼の3年間の高校生活を追体験していく構成だ。そして、2011年3月11日のあの日、菅原は姿を消してしまう。

本作の特徴は、震災という重いテーマを扱いながらも、読者の心に寄り添うような優しさに満ちていることだ。仙台市立加茂中学校の図書事務M・Kさんは「こんなにも切なく、こんなにも優しい震災の小説を読んだことがない」と評している。

また、埼玉県立浦和第一女子高等学校2年のM・Aさんは「追悼って、弔いって、何なのだろう」と深く考えさせられたと語る。本作が、生きている者の思いを肯定してくれる一方で、正解のない問いかけを読者に投げかけている点も高く評価されている。

さらに、東京都立六本木高等学校3年のR・Sさんは「数字を見るだけでは得られない、あの瞬間を生きた人たちがいて、それまでもそれからも、その人と自分も。ずっと地続きなんだという実感が迫ってくる」と感想を寄せている。震災を直接経験していない世代にも、その記憶を継承する重要性を感じさせる一冊となっている。

『願わくば海の底で』は、単なる震災小説ではない。人間の弱さや醜さ、そして強さや美しさを描きながら、読者に自己と向き合う機会を与えてくれる。共立女子中学校3年のM・Yさんは「自分だけではないと思えて少し前向きになることができた」と語っており、本作が若い読者の心の支えにもなっていることがうかがえる。

震災から12年が経過した今、改めてあの日の記憶と向き合い、失われた命に思いを馳せる。そんな機会を与えてくれる『願わくば海の底で』は、まさに今の時代に必要とされる一冊と言えるだろう。全国の書店で発売中の本作に、ぜひ注目してほしい。

出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000175.000009527.html