デジタルハリウッド大学の卒業生、金森慧さんが制作した折り紙をテーマにしたCGアニメーション作品『ORIGAMI』が、成田空港第一ターミナルで上映されている。この作品は、第51回学生アカデミー賞アニメーション部門で銀賞を受賞し、日本の作品として初の快挙を成し遂げた。

『ORIGAMI』は、正方形の紙が様々な生き物に折られていく様子を描いた作品だ。金森さんは小学1年生から折り紙を始め、高校時代にCGとの共通点に気づいたことがきっかけで映像の道に進んだ。大学の卒業制作として制作された本作は、技術的に困難とされてきた折り紙の忠実な再現に挑戦している。

作品の特徴は、実際に折ることができる折り紙のデザインにこだわっている点だ。金森さん自身がオリジナルでデザインしたキャラクターに加え、鶴や蛙などの日本の伝承折り紙も多数登場する。この本格的な表現が評価され、世界最大のCGの祭典SIGGRAPHにも日本の学生作品として16年ぶりに入選を果たした。

成田空港での上映は、日本を訪れる外国人観光客に日本文化の魅力を伝えたいという空港側の思いと、金森さんの作品を世界に発信したいという願いが合致して実現した。2025年2月4日から2026年3月31日まで、第一ターミナル北ウイング4階の3面マルチビジョンで『ORIGAMI』と『舞』の2作品が上映される。

金森さんは現在、海外での活躍を目指して準備を進めながら、国内でもフリーのCG映像作家として活動している。Rock In Japan Fes 2024のタイトル映像を手がけるなど、その才能は様々な分野で注目を集めている。

日本の伝統文化である折り紙と最先端のCG技術を融合させた『ORIGAMI』の上映は、日本のクリエイティブ力を世界に示す絶好の機会となりそうだ。成田空港を訪れる際は、ぜひこの革新的な作品を目にしてみてはいかがだろうか。

出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002490.000000496.html