KADOKAWAから、注目の作家・三崎亜記の最新長編小説『みしらぬ国戦争』が2025年3月17日に発売される予定だ。デビュー20周年を記念する本作は、現代の戦争の姿を鋭く描き出す意欲作だ。

物語の舞台は、正体不明の隣接国家〈UNC〉との戦争が2年間続く架空の国。人々は戦況を数字でしか知らされず、戦争を他人事のように感じている。そんな中、主人公のユイは海岸の漂着物を確認する徴集業務に従事しながら、両親の形見に刻まれた謎の文字の正体を追い求めていく。

三崎は本作について「現代版の『裸の王様』の物語」と表現し、「真実を見ようとしない私たち一人一人が裸なのだ」と鋭い指摘を行っている。情報過多の現代社会で、私たちは本当の真実を見失っているのかもしれない。

デビュー作『となり町戦争』から20年。三崎は再び「戦争」というテーマに挑戦し、より深化させた物語を紡ぎ出した。一見荒唐無稽なファンタジーに見えるかもしれないが、実はこれこそが私たちの生きる現実の姿を映し出しているのだ。

『みしらぬ国戦争』は、現代の情報戦や心理戦を巧みに織り込んだ物語構造が特徴的だ。読者は主人公ユイと共に、謎めいた文字や歌、そして戦争の真相に迫っていく。その過程で、私たちが普段何気なく接している情報の真偽や、戦争報道の在り方について考えさせられるだろう。

三崎亜記の独特な世界観と鋭い洞察力が光る本作。現代社会を生きる全ての人に読んでほしい一冊だ。『みしらぬ国戦争』は、書店やオンラインストアで発売予定。ぜひ手に取って、現代の「見えない戦争」の真実に迫ってみてはいかがだろうか。

出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000016627.000007006.html