京都の文化発信拠点として知られる京都蔦屋書店で、今最も注目を集めるマンガ家の一人、川勝徳重の原画展が開催される。2025年4月1日から22日まで、同店5階のBOOKアートウォールにて行われるこの展示会は、マンガファンのみならず、アート愛好家にとっても見逃せないイベントとなりそうだ。

川勝徳重は、2011年のデビュー以来、マンガ制作にとどまらず、編集や執筆、さらには戦前からのマンガ収集や歴史研究まで、幅広い活動を展開してきた。その多彩な才能は、昨年8月に発表された最新作『瘦我慢の説』で花開き、カルチャー誌『フリースタイル Vol.62』のランキングで1位を獲得。この快挙により、川勝の名は一躍脚光を浴びることとなった。

本展では、『瘦我慢の説』をはじめとする原稿やイラスト原画が展示される。川勝の作品には、1970年代初頭の伝説的コミック誌『ガロ』を彷彿とさせるレトロな雰囲気が漂う一方で、海外マンガの技法も取り入れられており、時代や国境を超えた独自の表現世界が広がっている。

さらに注目すべきは、4月13日に開催される川勝徳重とアニメーター・かねひさ和哉による対談イベントだ。両者とも平成生まれながら、戦前から戦後の大衆文化に精通し、マンガとアニメの分野で古典と向き合う姿勢が共通している。この対談では、埋もれた表現技法を現代に蘇らせる彼らの創作背景に迫る。

展示会場では原画の他、サイン入りキャンバス複製画やアパレル商品、さらには作中キャラクターをモチーフにした手作り箸置きなど、ファン垂涎のアイテムも販売予定。川勝徳重の世界観を存分に味わえる貴重な機会となるだろう。

マンガ表現の新たな可能性を追求し続ける川勝徳重の軌跡を辿る本展。レトロな趣と現代的な感性が融合した独特の作品世界に触れられる、まさに今春最大の文化イベントと言えるかもしれない。マンガやアートに関心のある方はもちろん、創造性豊かな表現に触れたい全ての人にお勧めの展覧会だ。

出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001055.000058854.html