「まばたき」の瞬間に広がる新たな世界観 - 写真家・髙橋恭司の個展が南青山で開催


写真界の革新者として知られる髙橋恭司氏の個展「まばたき」が、2025年3月28日から4月26日まで、東京・南青山のvoid+で開催される。本展では、髙橋氏の新たな挑戦として、「自らが不在となった世界」をテーマにした約20点の新作が展示される。
1990年代から国内外のファッション誌や広告で活躍してきた髙橋氏は、日本におけるカラー写真表現の先駆者として知られている。今回の個展では、「シャッターを切る恣意的な瞬間」を「私が消える瞬間」として捉え直し、独自の視点で切り取った世界を表現している。
展示される作品は、髙橋氏自身が「出してはいけないことが内包されているかのような、よそゆきでもなくドキュメンタリーでもない、さりげない、新しい感覚を想起させられた」と語る、これまでにない新しい境地の写真群だ。「まばたき」のあいだに広がる儚い光景を通じて、観る者に新たな感覚体験をもたらすことだろう。
また、本展を記念して、フランスの現代アーティスト、クリストフ・ブルンケル氏によるオリジナルポスターが制作される。髙橋氏の直筆サインが入った限定50部が販売されるほか、会期中にはブルンケル氏を迎えた特別イベントも予定されている。
髙橋氏は本展について、「瞬きの瞬間、私は世界から消える。代わりに写真が闇の国からやってくる」と独自の写真観を語っている。この言葉は、写真を通じて見る者の意識を揺さぶり、新たな世界の見方を提示しようとする髙橋氏の姿勢を象徴している。
写真愛好家はもちろん、現代アートに興味のある方にとっても見逃せない展覧会となりそうだ。南青山の静かな空間で、「まばたき」の間に広がる新たな世界観を体験してみてはいかがだろうか。
出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000010.000132886.html