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アイヌ語研究者と韓国文学翻訳家が受賞!第8回井上靖記念文化賞で注目の2名が選出

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報道発表
井上靖記念文化賞:中川 裕 さん(プレスリリースより)

井上靖の業績と遺志を記念して設立された「井上靖記念文化賞」の第8回受賞者が決定した。今回、本賞には言語学者の中川裕氏が、特別賞には翻訳家の斎藤真理子氏が選ばれ、文化界に新たな風を吹き込んでいる。

中川裕氏は、アイヌ語とアイヌ文化の専門家として知られる言語学者だ。単なる研究にとどまらず、アイヌの言語と文化を「生きた」ものとして現代社会に提示してきた功績が評価された。専門性と啓蒙活動の両立は、真の学者・研究者の姿を体現していると言えるだろう。

一方、特別賞を受賞した斎藤真理子氏は、韓国文学の翻訳家として第一人者的存在だ。斎藤氏の翻訳によって、多くの日本人読者が韓国文学の魅力に触れる機会を得た。特に、激動の韓国現代史の中で苦難を強いられた人々の物語を丁寧に翻訳し、日韓の相互理解を深めることに貢献してきた。

井上靖記念文化賞は、地域や社会に継続的に貢献している優れた文化活動家を表彰する賞として知られている。本賞には100万円、特別賞には50万円の賞金が贈られる。

贈呈式は来年5月24日にアートホテル旭川で開催される予定だ。式典では賞の贈呈に加え、受賞者による記念講演会も行われる。入場は無料で、定員は100名。文化に関心のある方々にとって、見逃せないイベントとなりそうだ。

なお、過去の受賞者には作家の宮本輝氏やバレエダンサーの熊川哲也氏、写真家の石内都氏など、各界の第一線で活躍する文化人が名を連ねている。今回の受賞者も、これらの錚々たる顔ぶれに新たな彩りを添えることだろう。

言語と文学を通じて文化の架け橋となる二人の受賞は、グローバル化が進む現代社会において、異文化理解の重要性を改めて私たちに問いかけているようだ。

出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000004.000117757.html