アートで変わる職場環境!障がい者アーティストの作品が企業の多様性を促進


京都市の株式会社エスユーエスが、障がい者アーティストの支援を軸とした「飾るダイバーシティプロジェクト」を始動した。このプロジェクトは、障がいのある人々が能力を最大限に発揮できる環境を整え、誰もが働きやすい社会の構築を目指している。
現在、障がい者雇用率を達成している企業は半数にも満たない。エスユーエスは、この課題に対して独自のアプローチを提案する。それは、障がい者アーティストが制作する「アール・ブリュット」と呼ばれる作品を、企業のオフィスや施設に展示するというものだ。
この取り組みには、単なる芸術鑑賞以上の意味がある。社員が日常的にアートに触れることで、「対話型鑑賞」が生まれ、年齢・性別・障がいの有無を超えたコミュニケーションの活性化が期待される。また、多様性を尊重し、障がいのある方を理解し受け入れる風土を育むことにもつながるという。
プロジェクトの中心となるのは、ダウン症のアーティストMIKI(髙田美貴)の作品だ。150色以上の多彩な色彩を用いることを特徴とし、その豊かな色使いは多様な価値観や個性を認め合う大切さを象徴している。MIKIの代表作「Dress」には、「みんな個性があって大好き!」という温かいメッセージが込められており、職場に飾ることで自然な対話や気づきを生み出すきっかけとなる。
エスユーエスは、アートを起点とした取り組みだけでなく、障がい者雇用に関する基礎知識や受け入れ準備についてのレクチャーも行っている。これにより、企業の雇用課題の解決にも貢献することを目指している。
「飾るダイバーシティプロジェクト」は、アートの力を借りて職場環境を変革し、多様性豊かな社会の実現に一歩近づく取り組みだ。この新しいアプローチが、企業の障がい者雇用促進と、より働きやすい社会の構築にどのような影響を与えるか、今後の展開が注目される。
出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000064.000106092.html