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中村航選 プロットだけ大賞 第7回 入選 血断

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プロットだけ大賞
結果発表

-第7回-
結果発表

お題ログライン

田舎で人付き合いをせず暮らす主人公が、世界で起きている異変に気付いてしまい、周囲に変人扱いされながらも世界を救う話。


入 選

「血断」
あのなおひろ(著)

4.3★★★★
カテゴリ ヒューマンドラマ ホラー 小説

舞台・世界観

主人公たちが暮らすのは人口が300人ほどしかいない長崎県の離島。そこは江戸の鎖国時に疫病が発生していた。伝承によると大きな洋館に住んでいた鬼が噛みつくことで、人ではないものに変わったと。

登場人物

赤城幹也(34)
男性。村長を務めてきた家の長男。父の再婚で義理の母、弟、妹ができる。兄として過ごすが義弟の方が優秀で苦手意識が芽生える。父亡き後、人付き合いを避けて農家を営む。

「よかった。おれ、こんなにも家族が好きだったんだ……」

赤城秀一(32)
男性。幹也の義弟。現村長。幹也から避けられていることは知っているが、昔優しくされた記憶もあり憎めずにいる。成績優秀であったが、兄と比較して褒められることを嫌っていた。

「兄ちゃんが犠牲になる必要なんかないんだ!」

赤城寅子(23)
女性。幹也の義妹で秀一の実妹。都内の大学に通う学生。年の離れた兄たちを慕っており、すれ違った二人を仲直りさせたい。

「待たせたね、みき兄! あたしが助けてあげる!」

ストーリー

第1章

幹也と秀一が暮らす田舎で再開発が行われ、村長の秀一が古い屋敷の取り壊しに立ち会う。その日から秀一が日光を嫌い始め、夜徘徊するように。驚いたことに、住民に噛みつくその姿は、島に伝わる鬼そのものだった。

第2章

異変に気付いた幹也は住民に呼びかけるも、嘘つき呼ばわりされる。三日で住民の9割が感染。鬼となった秀一は自我のない住民を率いて、幹也を感染させようする。驚いたことに、ピンチで助けに来たのは寅子だった。

第3章

寅子の話では、屋敷の解体時に秀一は左手を傷つけ、その時から別人のようだったと。秀一を探し出す二人。戦いの末、左手首を切り落とし秀一は正気を取り戻す。しかしながら、次は血を浴びた寅子が意識を奪われ鬼に。

第4章

血を浴びると鬼の意識が移り変わると判断した幹也。二人が自分にとって大切な家族だったと自覚し、寅子を傷つけて血を浴び鬼を引き受ける。薄れる意識の中、残る力で海に飛び込んだ。死体は未だ発見されていない。


中村先生からの一言コメント

「血断」はホラーチックなプロットで、人間ドラマも効いている。一度、大きな危機を脱したかに見せて、さらに危機が襲ってくるところが素晴らしい。
※中村先生の大賞選評は
2025年春号にて掲載中です


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