中村航選 プロットだけ大賞 第7回 入選 影の運命(さだめ)



-第7回-
結果発表

お題ログライン
入 選

「影の運命」
金澤宏(著)
4.3★★★★★
カテゴリ SF ミステリー 小説
舞台・世界観
国力が弱まった未来の日本では凶悪犯罪が横行していた。人道的な問題から死刑制度は廃止されたが、刑務所のひっ迫により無期懲役刑も実質廃止。治安悪化と人口減少を憂いた日本政府はあるプロジェクトを立ち上げた。
登場人物 宝田修司(31)
男性。13年前、金に困った末に闇バイトへ手を出した。強盗致死の罪で服役後、縁もゆかりもない田舎で身を潜めるように暮らす。父親はおらず、兄弟もいない。修司の逮捕にショックを受けた母も、数年前に亡くなった。

馬場圭介(33)
男性。修司が服役中に知り合った人物。明るい性格だが後先を考えられない質で、強盗致死罪の前科を持つ。殺人を犯す瞬間の動画がネット上で拡散されていた。

服部裕子(38)
女性。医師免許を持つ研究者。「日本清浄化計画」という国家機密のプロジェクトに属している。

ストーリー
山間の田舎町で身を潜めるように暮らす修司。ある日、知り合いの馬場が人を殺す瞬間の防犯カメラ映像をSNS上で発見してしまう。しかし、その映像はテレビや新聞で取り上げられず、ついには削除されてしまった。
妙な胸騒ぎを感じ、馬場の事件を調査し始めた修司。それと同時に、近所の住人から「あんたにソックリな男を見かけた。」と不可解な報告を受ける。そして驚くことに、馬場が殺した相手は、馬場と瓜二つの男だった。
ドッペルゲンガーの出現という世界の異変を知った修司は、周囲に不思議がられるほど活動的になり、自分と同じ顔の男を探す。ようやく男と相対した修司だが、突然凶器を取り出し、男を刺し殺してしまった。
修司は血まみれで気を失う。手術室に横たわる修司の脳から殺人の記憶を消し、善良な思考回路をインストールする裕子。修司は死刑になるべきだった人間を抹殺し、人口を維持するために生まれたコピー人間だったのだ。
中村先生からの一言コメント

2025年春号にて掲載中です

公募ガイド 2025年春号
- 種類
- 雑誌版
- 金額(税込)
- 880円
- 支払方法
- コンビニ, カード