中村航選 プロットだけ大賞 第7回 入選 キムンカムイが狂うとき



-第7回-
結果発表

お題ログライン
田舎で人付き合いをせず暮らす主人公が、世界で起きている異変に気付いてしまい、周囲に変人扱いされながらも世界を救う話。
入 選

「キムンカムイが
狂うとき」
萩森ゆき(著)
4.3★★★★★
カテゴリ SF ヒューマンドラマ 小説
舞台・世界観
片目の熊に祖父を殺され、復讐を誓う大介。ある時、山でアイヌ研究者の千早と出会い、疫病が蔓延する前兆があると知らされる。彼女に協力するうち、生命の危機を感じるようになるが、仇の熊こそが解決の糸口だった。
登場人物 大介(32)
男性。片目の熊に唯一の肉親である祖父を殺され、ひとりで山に暮らす。復讐のみが生きる糧。

「あいつが世界を救う救世主だとしても、俺は必ず復讐する。これは俺の生きる意味だから」
千早(27)
女性。大学の研究者。アイヌの末裔。キムンカムイ(山の神)と呼ばれる片目の熊の噂を聞き、唯一、世界の異変に気付く。

「アイヌの血なんて煩わしいだけだったけど、知恵を与えてくれた先祖に、今なら素直に感謝できる」
権蔵(享年78)
男性。大介の祖父。またぎ。片目の熊に殺される。

「生きてくれ」
ストーリー
第1章
またぎであった祖父を殺した片目の熊を追う大介。目撃情報を元に、山へ向かうと、アイヌの研究者だという千早と出会う。驚いたことに、千早は疫病が蔓延する前触れがあると言い、同じ熊を探していた。
第2章
熊の情報を得るため、千早に協力することになった大介は、徐々に命の危機を実感するようになる。驚いたことに、大介の両親は疫病で亡くなっており、当時、亡き祖父が原因を調べていたことを知った。
第3章
祖父の手記とアイヌの伝承をヒントに、十数年に一度、樺太から飛んでくる渡り鳥の大発生が、疫病の原因だとわかる。しかしながら、近隣の町で疫病が発生し、解決策を見いだせないまま、徐々に広がり始めた。
第4章
食糞する一部の動物が疫病に耐性があると突きとめた二人は糞を調べ始める。見当違いだと思われていたが、片目の熊の糞の中に特効薬になる微生物を発見した。大介は宿敵の熊と対峙し、祖父の想いを知る。
中村先生からの一言コメント

「キムンカムイが狂うとき」は、骨太のプロットで、作品になったときが楽しみだ。プロットの時点でリアリティも感じられるところが素晴らしい。
※中村先生の大賞選評は
2025年春号にて掲載中です
2025年春号にて掲載中です

最新号
公募ガイド 2025年春号
- 種類
- 雑誌版
- 金額(税込)
- 880円
- 支払方法
- コンビニ, カード