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サントリー文化財団が世界に日本を発信!2024年度海外出版助成で8件を採択、総額710万円

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報道発表

サントリー文化財団が2024年度の海外出版助成対象を発表した。今回は8件が選ばれ、助成総額は710万円に上る。この助成事業は、日本理解の促進を目的とし、日本語で書かれた優れた研究業績や日本に関する書籍を外国語に翻訳・出版する取り組みだ。

今回採択された書籍には、三谷博氏の『維新史再考』や柄谷行人氏の『近代文学の終り』など、日本の歴史や文学に関する重要な著作が含まれている。また、篠田英朗氏の『戦争の地政学』や金成玟氏の『日韓ポピュラー音楽史』など、現代的なテーマを扱った書籍も選ばれた。

特筆すべきは、英語だけでなく中国語やイタリア語への翻訳も含まれていることだ。これにより、より広範な読者層に日本の知見が届けられることになる。例えば、新井白石の『西洋紀聞』がイタリア語に翻訳されることで、日本の江戸時代の知識人の視点を通じた西洋観がヨーロッパの読者に伝わることになるだろう。

サントリー文化財団はこれまでに、31カ国語による352件の出版を助成してきた。この取り組みにより、日本人の業績や日本文化が世界中に紹介されてきたのだ。

さらに、2024年度中に完成した過去の助成対象書籍も発表された。これらには、英語や中国語はもちろん、アラビア語、スペイン語、セルビア語、チェコ語、モンゴル語など、多岐にわたる言語での出版が含まれている。例えば、今村夏子の『むらさきのスカートの女』がアラビア語に、司馬遼太郎の『街道をゆく』シリーズの一部がモンゴル語に翻訳されるなど、日本文学の魅力が世界中に広がっていくことが期待される。

このような取り組みは、単に日本文化を海外に紹介するだけでなく、国際的な学術交流や相互理解の促進にも大きく貢献するものだ。今後も、サントリー文化財団の海外出版助成事業が、日本と世界をつなぐ重要な架け橋としての役割を果たしていくことだろう。

出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001280.000042435.html