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高校生が選ぶ「今年の一冊」!月村了衛『虚の伽藍』が第12回高校生直木賞を受賞

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報道発表
プレスリリースより

文学界に新たな風を吹き込む「高校生直木賞」。第12回を迎えた今年、全国47校の高校生たちが熱い議論を交わし、月村了衛氏の『虚の伽藍』が栄えある受賞作に選ばれた。この賞は、フランスの「高校生ゴンクール賞」をモデルに創設された日本版で、若い世代の目線で「今年の一冊」を選ぶユニークな文学賞だ。

『虚の伽藍』は、バブル期の京都を舞台に、若き僧侶が闇社会を生き抜くピカレスク・ロマン。主人公の凌玄は、寺を救うために仏教宗派の内部に潜り込むが、そこで腐敗を目の当たりにする。正義を貫くため、皮肉にも悪の道を歩み始める凌玄の姿は、読者の心を掴んで離さない。

著者の月村了衛氏は受賞に際し、「拙作を通じて読書の喜びに触れていただけたなら、これ以上に嬉しいことはありません」とコメント。高校生たちの鋭い洞察力と感性が、この作品の奥深さを見抜いたことがうかがえる。

『虚の伽藍』は、単なる娯楽小説の枠を超え、現代社会の闇を鋭く描き出す力作だ。宗教界の裏側、欲望に翻弄される人間模様、そして正義の追求と堕落の狭間で揺れ動く主人公の心理描写は、読者を引き込む魅力に満ちている。

高校生たちがどのような視点でこの作品を評価したのか、その詳細は「オール讀物」7・8月号(6月20日発売)で明らかになる予定だ。若い世代の文学への情熱と、ベテラン作家の筆力が交差した今回の選考結果は、日本文学界に新たな活力をもたらすことだろう。

『虚の伽藍』は2024年10月18日に新潮社から発売予定。定価2,200円(税込)。現代日本の闇に迫る衝撃作を、ぜひ自分の目で確かめてほしい。

出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002118.000047877.html