谷川俊太郎、最後の詩集『今日は昨日のつづき』で語る人生の深み - 6月6日発売


日本を代表する詩人、谷川俊太郎氏の遺作となる詩集『今日は昨日のつづき どこからか言葉が』が、2025年6月6日に発売されることが明らかになった。92歳で逝去した谷川氏が最後に遺した詩「感謝」を含む、珠玉の47篇が収録されている。
本書は、朝日新聞で2016年から連載されていた「どこからか言葉が」の後半部分をまとめたものだ。谷川氏の日常から紡ぎ出された言葉が、深い洞察と静かな諦観を湛えた詩へと昇華されている。「今日は昨日のつづき/だけでいいと思う/何かをする気はない」という一節からは、長い人生の終わりに立つ詩人の心境が垣間見える。
谷川俊太郎氏は18歳で詩壇にデビューして以来、70年以上にわたり日本の文学界を牽引してきた。その作品は海外でも高く評価され、絵本や翻訳、脚本など多岐にわたる活動を展開。『二十億光年の孤独』『ことばあそびうた』『こころ』など、数々の名作を世に送り出してきた。
本書では、日々の生活から浮かび上がる言葉を起点に、人生の難しさや、現在を生きることの意味、死や旅立ちについての思索が綴られている。谷川氏特有の繊細な感性と、長年の経験に裏打ちされた深い洞察が、読者の心に静かに響くことだろう。
装幀は名久井直子氏、イラストはyasuo-range氏が手掛けており、視覚的にも楽しめる一冊となっている。定価は1760円(税込)で、全104ページの詩集となる。
谷川俊太郎氏の最後のメッセージとも言えるこの詩集は、現代を生きる私たちに、日々の何気ない瞬間の尊さや、生きることの意味を問いかけている。言葉の魔術師が遺した最後の作品集は、詩の愛好家はもちろん、人生の真理を探求する全ての人々にとって、かけがえのない一冊となるだろう。
出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002166.000004702.html