「異国」への眼差しを紐解く!『日本エキゾチシズム文学史』が文学ファンを魅了


日本文学における「異国」への眼差しを、古代から現代まで幅広く探る画期的な一冊が登場した。東京書籍から2025年5月26日に発売予定の『日本エキゾチシズム文学史』(広島大学森戸国際高等教育学院/編)は、日本と外国との相互の視線を歴史と地域を横断して解き明かす意欲作だ。
本書は、平安貴族が「檳榔」に感じた異国への幻視から、芥川龍之介の作品における異国の身体観、中島敦の描く南国、さらには現代漫画『鬼灯の冷徹』の地獄観まで、実に多彩なテーマを10章にわたって展開している。執筆陣には様々な国の研究者が名を連ね、新鮮な視点で日本文学におけるエキゾチシズムを読み解いていく。
特筆すべきは、留学生たちによる現代日本のレポートだ。これは我々日本人には気づきにくい視点を提供し、読者に新たな発見をもたらすだろう。また、古典から現代文学、さらには漫画まで幅広いジャンルを網羅しているため、文学ファンのみならず、日本文化に興味を持つ幅広い読者層にアピールする内容となっている。
A5判・392頁の本書は、定価2,750円(税込)。日本文学史の新たな側面を照らし出す本書は、エキゾチシズム研究に新たな論点を加える重要な一冊となりそうだ。文学愛好家はもちろん、日本文化や異文化交流に関心のある方にもおすすめの一冊である。
出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000160.000115774.html