大阪・関西万博2025の「フューチャーライフヴィレッジ」で、注目を集めるイベントが開催された。GXアーティストの宇都宮涼子氏によるライブペイントパフォーマンスと作品展示が、5月31日から6月7日まで行われ、多くの来場者を魅了した。

「自然の祈り - The Prayer of Green」と題された本企画は、アート・環境・テクノロジーを横断する新たな表現として注目を集めた。宇都宮氏は、3枚の大型キャンバスを同時に制作するライブパフォーマンスを披露。その姿は、まさに"今この瞬間の地球の息吹"を描く祈りの行為として、観客の心に深く刻まれた。

特筆すべきは、作品制作に使用された素材だ。茶葉の出涸らし、鉱物・植物由来の自然顔料、廃棄和紙を再利用した紙素材など、環境負荷の少ないサステナブルな材料が選ばれた。これらは単なる道具ではなく、"いのちを使い切ること"を象徴する存在として扱われ、アートの制作行為そのものがGX（グリーントランスフォーメーション）の実践となるよう設計されている。

展示期間中、会場には多くの人々が訪れ、作品の前で静かに目を閉じたり、長時間立ち尽くしたりする姿が見られた。中には涙を流す人もいるなど、視覚を超えた"共鳴"が生まれる空間となった。本展示は「鑑賞するアート」ではなく、"感じる・祈る・再生するためのアート"として、空間全体が構成されていた点が特徴的だ。

宇都宮涼子氏は、「見えない循環を、見えるかたちに。」をテーマに活動するGXアーティスト。自然・人・テクノロジーの関係性を再構築することを軸に、サステナブルな素材を用いた壁画や空間演出を多数手がけている。今回の作品群は、「破壊から再生へ」「消費から共生へ」というGXのメッセージを、視覚と体感の両面から伝える力強い表現となった。

本プロジェクトは、株式会社Unlimited Work Place、株式会社TOYOUKE、一般社団法人西日本GX推進連盟の協力により実現。アートを通じてGXの理念を広く伝える意義深い取り組みとなった。今後も、宇都宮氏の活動を通じて、アートとサステナビリティの融合がさらに進むことが期待される。

出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000163904.html