六甲山の芸術祭、グランプリは「しらす、山に昇る」!環境への視座を深める作品に注目
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神戸の六甲山で開催される現代アートの祭典「神戸六甲ミーツ・アート2025 beyond」の公募大賞が決定した。8月23日から11月30日まで開催されるこの芸術祭で、グランプリに輝いたのは「風の環」による作品「しらす、山に昇る」だ。
六甲高山植物園に展示されるこの作品は、円筒状の空間内で鑑賞者が六甲山を昇るしらすの群れを体感できるインスタレーション。山に設置されたセンサーが気象データを取得し、それに応じて人工光が変化。光と風に呼応するしらすのオブジェが輝き、揺らめく様子を通じて、六甲の山、街、海のつながりを視覚化している。
「風の環」は、漁業、林業、建築など、従来の芸術家の枠に収まらない集団によるアートプロジェクト。彼らは「地域の問い」を遠くまで届けることを目指し、フィールドワークやデータ収集、考察レポートなど、継続的なプロセス全体をアートとして捉えている。
準グランプリには堀園実の「風や水を切る」が選ばれ、奨励賞には北村拓也の「風の彫刻、森の息」と石島基輝の「風の中のClock systems」が選出された。
今回の芸術祭には389のプランの応募があり、厳しい審査を経て15組の公募入選作品が選ばれた。審査員には美術家やキュレーター、建築家など、多彩な顔ぶれが名を連ねている。
芸術祭では公募大賞以外にも、神戸市長賞や兵庫県神戸県民センター長賞など、行政や企業、団体が選出する賞も設けられている。これらの賞を通じて、地域と芸術のつながりがより一層深められることだろう。
「神戸六甲ミーツ・アート2025 beyond」は、ROKKO森の音ミュージアムや六甲高山植物園、天覧台など、六甲山の各所で開催される。鑑賞パスポートは大人3,000円、小人1,500円。夜間には「ひかりの森~夜の芸術散歩~」も開催され、昼夜で異なる六甲山の魅力を楽しむことができる。
自然と芸術が融合するこの芸術祭は、環境への意識を高め、新たな視点を提供する貴重な機会となりそうだ。六甲山の豊かな自然を背景に、現代アートの魅力に触れてみてはいかがだろうか。
出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000003400.000005180.html