日本の誇る伝統工芸の世界が、日本橋三越本店に集結する。2025年9月3日から8日まで、本館1階中央ホールにて「特別展 日本の伝統文化を未来に－伝統工芸作家が制作する作品とは－」が初開催される。この展示は、第72回日本伝統工芸展に合わせて企画されたもので、伝統工芸作家の創作過程や技法の魅力を、映像と実際の原材料・道具を通じて紹介する。

展示では、陶芸、染織、漆芸、金工、木竹工、人形、諸工芸の7部門から選りすぐりの作品が展示される。注目の作品には、望月集の陶芸作品「花文大鉢『椿』」や、重要無形文化財保持者である小宮康正の染織作品「江戸小紋着尺『七宝』」などがある。来場者は、これらの作品を鑑賞するだけでなく、制作に使用される道具や原材料に実際に触れることができ、伝統工芸の息遣いを肌で感じられる貴重な機会となっている。

三越は1904年の開業以来、芸術・文化振興に力を入れてきた。1954年から始まった日本伝統工芸展は、優れた伝統工芸の保護と育成を目的としており、今回で72回目を迎える。本特別展は、この長年の取り組みの集大成とも言える内容だ。

また、同時期に開催される第72回日本伝統工芸展では、7部門の公募作品から厳選された約550点が展示される。重要無形文化財保持者（人間国宝）の最新作も含まれており、日本工芸の粋を一堂に見られる貴重な機会となっている。

日本の伝統工芸の魅力を広く発信し、その技術を未来へ継承していくことを目指すこの特別展。日本の文化に触れたい方、ものづくりに興味がある方はもちろん、芸術愛好家にとっても見逃せない展示となっている。入場は無料なので、この機会に日本の伝統工芸の世界に浸ってみてはいかがだろうか。

出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002972.000008372.html