国宝「楓図」の高精細複製品が能登へ!長谷川等伯の故郷で復興の願いを込めて
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キヤノンと京都文化協会が推進する「綴プロジェクト」が、新たな取り組みを発表した。国宝「楓図」の高精細複製品を、能登半島地震からの復興支援として石川県七尾市に寄贈するという。この取り組みは、日本美術史に名を残す画家・長谷川等伯の生誕地である七尾市の文化振興と、被災地の復興を後押しする意味合いを持つ。
「楓図」は、桃山文化を象徴する作品の一つとして知られる。金地を背景に、太く力強い楓の幹と鮮やかな葉が描かれ、日本の秋の情景を豪華絢爛かつ抒情的に表現している。この名作の高精細複製品は、キヤノンの最新イメージング技術と京都の伝統工芸の技が融合して制作された。
寄贈された複製品は、2025年9月20日と21日に石川県七尾美術館で特別展示される予定だ。通常はガラスケース越しにしか見られない作品を、間近で鑑賞し、写真撮影も楽しめるという貴重な機会となる。また、市内の小中学校での訪問授業にも活用され、地元の子どもたちが郷土の誇る芸術家と日本文化に触れる機会を提供する。
「綴プロジェクト」は2007年から続く文化支援活動で、これまでに葛飾北斎や俵屋宗達など、60作品以上の高精細複製品を制作してきた。今回の「楓図」の寄贈は、文化財の保護と継承、そして被災地の復興支援という多面的な意義を持つ取り組みとなっている。
芸術の力で地域を元気づける。そんな思いが込められたこのプロジェクトは、文化財の新たな活用方法を示すとともに、地域の復興と文化振興の架け橋となることが期待される。
出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001122.000013980.html