有楽町の街が芸術の舞台に!解体工事中の仮囲いがアートギャラリーに大変身
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東京・有楽町駅前で進行中の大規模再開発。その工事現場の仮囲いが、今、アートの展示空間として生まれ変わっている。三菱地所株式会社が手がける「YURAKUCHO ART SIGHT PROJECT Vol. 05」が、2025年7月から公開されたのだ。
このプロジェクトは、都市とアートの新たな関係性を探る試みとして2020年に始動。今回は、有楽町ビル・新有楽町ビルの解体工事現場を舞台に、6名のアーティストによる作品が展開されている。
注目すべきは、単なる装飾ではなく、都市開発の「見えない時間」を可視化する取り組みだという点だ。例えば、小林菜奈子氏の作品「風の下にて」は、オフィス街特有のビル風をモチーフに、地下空間で撮影された静謐なポートレートを通じて、街の記憶を掘り起こす。また、築山礁太氏の「As if seeing begins again: YSY」は、アーカイブ写真と色彩を重ね合わせることで、過去と未来、実在と抽象の境界を曖昧にし、見る行為そのものを問い直す。
さらに、松井祐生氏は有楽町の「神話」を創造。パンダと白鳥を街の妖精として描き、都市と自然、人間と動物の新たな関係性を提示している。これらの作品は、日常的に見過ごしがちな都市の姿を、アートを通じて再発見する機会を提供している。
本プロジェクトは、現代写真表現を探求するアーティスト・コレクティブ「TOKYO PHOTOGRAPHIC RESEARCH」のディレクションのもと実施。公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京の「TOKYO CITY CANVAS助成」も受けており、街中にアートの景色を広げる文化的な取り組みとしても注目されている。
工事完了後の2026年度後半には、この場所に日本文化発信拠点「YURAKUCHO PARK」が開設される予定。それまでの期間、この仮囲いアートが、有楽町の新たな魅力を創出し、街と人々の対話を生み出す装置として機能することが期待される。都市開発とアートの融合が、どのような未来を描き出すのか。有楽町駅前の仮囲いが、その答えを静かに、しかし力強く示している。
出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000321.000016002.html