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小児がん医師の奮闘を描いたドキュメンタリー、国際的な賞を受賞!命を救う新薬開発の課題とは

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報道発表
イタリアで治療を受ける久保田ちひろちゃんと高橋義行医師(プレスリリースより)

名古屋テレビ放送(メ~テレ)制作のドキュメンタリー番組「メ~テレドキュメント 救いの時差~ある小児がん医師の呻吟~」が、アジア太平洋放送連合(ABU)賞2025のテレビドキュメンタリー部門で最優秀賞を受賞した。9月14日にモンゴル・ウランバートルで行われた授賞式で栄誉に輝いた本作品は、小児がん治療における国際的な医療格差と、命を救うために奮闘する医師の姿を鮮明に描き出している。

番組は、名古屋大学病院の小児科医・高橋義行医師(57歳)を中心に、神経芽腫という難治性の小児がんと闘う二人の少女の物語を追う。9歳の久保田ちひろちゃんは、イタリアでの新薬治療に望みを託す一方、6歳の髙橋結衣ちゃんは日本国内での治療を余儀なくされた。この対比を通じて、日本と海外の医療体制の違いや、新薬開発における課題が浮き彫りになる。

審査員からは「卓越した演出」「緊迫感と感情の揺さぶりを兼ね備えた物語」「臨床的なリアリティと人間の脆さを巧みにバランスさせている」など、高い評価を得た。技術面でも、撮影技術やサウンドデザイン、テンポ設定などが称賛された。

プロデューサーの村瀬史憲氏は、「高橋医師の真摯な姿勢と誠実な人柄、そして番組に登場してくださったすべての子どもたちの命の尊さが海を越えて審査員の心に届いた」とコメント。ディレクターの小澄珠里氏は、「ほんのわずかな差で助かる命と助からない命があるのはなぜなのか、という疑問を提示したかった」と制作意図を語った。

本作品は、小児がん治療における「ドラッグロス」という問題にも光を当てている。これは、海外では使用可能な新薬が日本では認可されていないために起こる治療の遅れを指す。高橋医師の研究や、患者家族の思いを通じて、この問題の解決に向けた課題と希望が描かれている。

メ~テレでは、この受賞を機に9月26日午後1時45分から本作品を再放送する。また、TVerやLocipoでの見逃し配信も予定されている。国際的な評価を得たこのドキュメンタリーは、医療の進歩と人間の尊厳、そして命の大切さを改めて考えさせる貴重な作品となっている。

出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001430.000014977.html