衝撃のデビュー作家が描く、父との和解と作家としての再生 - 間宮改衣の新作『弔いのひ』が野間文芸新人賞候補に
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話題の作家、間宮改衣の新作『弔いのひ』が第47回野間文芸新人賞の候補作に選ばれた。2023年に『ここはすべての夜明けまえ』で衝撃的なデビューを果たした間宮だが、その後深刻な鬱状態に陥っていたという。そんな彼女が、自身の人生と向き合い、作家としての覚悟を示した渾身の一作が『弔いのひ』だ。
本作は、間宮自身の経験をもとにした「私小説」だ。30代でゲームシナリオライターから作家へと転身した主人公が、パンデミック中に亡くなった父親との関係を見つめ直す。家族との苦しい年月を「お金に換える」という決断から始まる物語は、作家としての苦悩と、家族との和解を模索する姿を赤裸々に描き出している。
間宮は1992年大分県生まれ。2023年に『ここはすべての夜明けまえ』でハヤカワSFコンテスト特別賞を受賞し、翌年には三島由紀夫賞候補にもなった。しかし、華々しいデビューの裏で、作品が「商品」として扱われることに苦悩していたという。『弔いのひ』は、そんな彼女の「夜明けまえ」を描いた作品でもある。
本作では、ガンで亡くなった父親との複雑な関係や、毒親だった母との確執、そして作家としての葛藤が綴られている。間宮は「過去に落とし前を付ける」ため、自身の人生を小説として昇華させた。その過程で、彼女は作家としての新たな一歩を踏み出したのだ。
『弔いのひ』は「新潮」2025年8月号に掲載され、単行本は2025年12月17日に発売予定。四六判ハードカバーで、定価は未定。ISBN:978-4-10-355732-6。家族との和解、作家としての再生を描いた本作は、多くの読者の心に響くことだろう。間宮改衣の新たな傑作として、今から注目を集めている。
出典: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002386.000047877.html